零れ落ちる前に。

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仮面ライダージオウ EP02「ベストマッチ2017」感想

ジオウ2話、パイロット・田崎監督のビルド編が終了で、ひとまず安心。世界観の説明も終わり、次回より本格始動、という感じです。予告の永夢の「大変身!」だけでもうウルっときてる自分がいる。貫禄がもうレジェンドです。
 
今回はビルド・クローズ・ゲイツとの共闘がメイン...かと思いきや、すぐに変身が解け、『同じ時間に同じライダーは同時に存在できない』という。すんなり行かないのがジオウなんでしょうか。結構ややこしさが残る『タイムパラドックス』に関することを中心に触れてきたいと思います。
 

 

 

 
 

ウォズの暗躍、タイムジャッカーの暗躍

 
冒頭のナレーションをしたり、あらゆる場所でジオウの隣に現れたりと、暗躍するウォズ。過去のことも未来のことも、すべて知っている様子。あの本に筋書が全て書かれているようですね。
ただ見守るだけでなく、ソウゴに接触したり、「それ相応の責任が伴う」と忠告したり。特に後者について、ソウゴの性格なら危険を顧みず覇道を進むとわかってるからこそ、あえて焚きつけているように見えます。今のところ、ウォズの筋書通りなようで。
 
そしてタイムジャッカーはウォズとは別の勢力。今回でジオウとの方針がはっきり明らかに。ただ、何故擁立するのがバスケットボールの彼じゃなければいけなかったのか?その選別はどういう基準なのか?がまだハッキリしません。わかっているのは本来死ぬはずだった、という部分だけです。
 
 
 

ゲイツツクヨミとソウゴ

 
ツクヨミがジオウを守る理由は「自分でも何故なのかわからない」とのこと。ソウゴがオーマになる未来が見えない、というのもそうですが、何か運命の流れに操られている?ようにも見える描写でした。
 
また、ゲイツは容赦無く襲い掛かりましたが、ソウゴの行動から一旦観察する方針に。一々2号ライダームーブをしてくるところがポイント高い。ソウゴとあっさり共闘したりと利害が一致さえすれば戦う柔軟な奴でもあるので、今後ソウゴのことで色々悩んでほしいです。
 
そしてソウゴ。堂々とアナザービルドに立ち向かって行き、タイムジャッカーにも臆しないところにヒーロー性は感じますが、やはりところどころに見られるのは「狂気」。何やらただの「良い人」ではなさそうで、視聴者もゲイツツクヨミ同様、好きになるまでは様子見かなって感じ。
 
個人的な意見ですが、ジョジョ5部の「ジョルノ・ジョバーナ」に近いものを少し感じました。「ギャング・スターになる!」というアウトローな夢の持ち方や、そのためか感じられる「狂気」。それでも、根本に宿る「黄金の精神」が彼をヒーローたらしめる根っことなっている、というキャラ造形。ソウゴくんの場合、まだ「黄金の精神」がハッキリ見えづらいのが難点でしょう。それを宿した時、彼はどんなヒーローとなり、人々のために立ち上がるのか。(はたまた、悪の魔王として君臨するのか)
 
 
 

あらゆるところに出現する文字

 
前回の「ケン」以上に文字を使った演出が印象的でした。冒頭の「バイク」や「ばいく」、「キック」がアナザービルドを囲うように現れて一点に揃う斬新な「ライダーキック」。そしてアーマーの「ビルド」「ごーすと」の文字。ひたすら文字を押してきます。メイン視聴層の子どもたちは文字を覚えたてだったりするので、かなり受ける予感。
 
一番好きなのはゲイツの「ゆみ」ですね。絶妙なダサカッコよさこそ、平成ライダー(特に2期)らしさだと思うのです。
 
あとアナザービルド、やっと足のバネを使ったりボトルを振ったりしてくれた...と思ったら地面に潜って泳いだり野球ボール投げたり何なの!?ボトル食いもしてましたね。ホント獰猛だな。個人的にはもっとライダーの力(アイテム)を悪用するパターンをもっと見たい。
 
 
 

戦兎(巧)と万丈、『タイムパラドックス

 
アナザービルドが誕生した結果、戦兎と万丈はビルド、クローズの力を失ってしまい、ただのツナ義ーズオタクに。というか何故バンドオタクなのにアニオタみたいなキャラなのか。絶対カズミン意識してますよね(笑) 「涙が9.8Nで落ちまくりましたよ...」ってどんな感想。
 
ジオウ補完計画の内容も加味すると、アナザービルドが2017年で誕生した結果、2017年の戦兎と万丈は仮面ライダーではなくなってしまい、別の出会い方をして今に至る、ということ。そして、戦兎はビルドにならなかったため、エボルトと出会うことも無く、葛城巧のままである...。この辺が、今回の一番の問題点でしょう。
 

 

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『ビルド』本編のことも合わせると、
 
・葛城巧はビルドドライバーを開発せず、悪魔の科学者にならない。普通の科学者。桐生戦兎は生まれず、葛城巧、佐藤太郎両名が生存。(ちなみに顔が戦兎なのはメタ的な理由。本来は木山さんの顔のはず)
 
・万丈龍我は葛城巧殺害事件に巻き込まれないため、東都政府に追われない。八百長試合で永久追放された件はあった(?)ため、元格闘家という肩書。
 
・佐藤太郎も事件に巻き込まれず、2018年秋にツナ義ーズは武道館ライブ(FIRST BIG TOUR 2018)を成功させる。
 
→じゃあエボルトやスカイウォールはどうなった?という話なんですが...。2018年も普通に2人が元気そうなところを見ると、アナザービルド誕生により、『ビルド』という作品そのものがなかった感じになるので、エボルトもスカイウォールも存在しない世界になった?「桐生戦兎と万丈龍我(旧世界のエビフライ)がいない世界Cのような世界」という事でしょうか。書いててよくわからん。
今回スカイウォールの描写がなかったりと、情報が少なかったため色々断定はしづらいですね。補完計画の戦兎が言うように次回以降でわかるんでしょうか。
 
また、巧と万丈が以上のような状態になるのは、あくまでアナザーライダーが存在している時だけ。2018年で倒せば、一瞬だけ(アナザービルドが復活するまで)元の『ビルド』の記憶が戻ります。
 
そしてさらに厄介なのは、アナザーライダーの倒し方。どうやら、①各ライダーの時間軸にタイムトラベルし、②各ライダーの力(アーマー)で倒さなければならない。それが、世界を元に戻し、アナザーライダーの存在を消すためのルール。ただ、ビルドウォッチを回収した結果、戦兎はまた巧に戻りました。そしてソウゴはそれを返すことなく、2018年に戻ります。これがウォズのいう「覇道」なのか。そして、ソウゴは今後あと18のライダー世界でこれを繰り返し、「王」になると。
 
(9/9 23:50 追記:
ソウゴはビルドウォッチを使った後、クローズウォッチとともに、戦兎(巧)に返却していました。だから、2018年の時間で戦兎と万丈はウォッチを持っていたということです。勘違いしてしまい申し訳ございません。
通りすがりのビルドファンさん、ご指摘ありがとうございました!)
 
(9/11 21:57 追記 :
再びご指摘をいただきまして...戦兎(巧)にソウゴが返却したのは2つの「ブランクウォッチ」ですね。今後気をつけて書きたいと思います。
通りすがりのライダーファンさん、ありがとうございます!)
 
 
これ、まるで悪役のやることのよう。ディケイドは世界を戻すことで力を得ていきましたが、ジオウは世界を改変することで(各ライダーから力を奪うことで)力を得るようです。なんか新しい。でもそうなると各共演回で後味が悪くないか?と心配に。世界を救えるとはいえ、解決後にそれぞれの世界の主役たちがライダーじゃなくなるなんて...。
(そういやゲイツはゴーストの力を既に持ってますが、タケル殿もゴーストの記憶を失ってる?)
 
でも書いてて気づきましたが、「各先輩の力を継ぐ」と好意的に解釈すれば、ちょっとゴーカイジャーに近いです。だから最終的には力を返還することになるかと。ただ今のところ、「力を得る」ことを手段としたときの目的は何なのか?という部分があまり見えてきません。強大な敵がいるから借りるわけでもなく、「王になるために必要だから...」とウォズに唆されたような印象。さて、この辺りどう展開していくのか。
 
 
 
 
以上、2話感想でした。タイムパラドックスが結構ややこしく、理解に時間がかかりますね。この辺もう少しわかりやすくしてくれないでしょうか。そう思うと、『電王』ってめちゃくちゃ優秀だったんだなと...。
ライダー同士の共闘もすんなりと見せてくれないところに、これまでのオールライダーと差別化をしようという意志が見られますし、ジオウらしさを今後もどんどん見せていってほしいですね。
 
また、共闘はなくても、ビルドアーマーと戦兎の面白共演が見てて楽しかったです。勝利の法則の数式、使用者によってはあんな馬鹿っぽくなるんだ...。
 
次回は永夢と飛彩!!!「小児科」の表示と、力強い目つき、そして「大変身!」。2年前とはいえ、貫禄が違う!久々の永夢と飛彩に早くも心が躍るな!
 
 
 
 
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