今や「ニュージェネレーションシリーズ」と冠されるようになった『ギンガ』以降の新作ウルトラマンが、今年も無事放送できてホッとしています。特に今年は異常な事態が続いてるから放送中止もあり得たわけで。子どもたちの未来を照らすような素敵な作品となることを祈っています。
さて、私にとっての特撮ヒーローはスーパー戦隊と仮面ライダーであり、ウルトラマンは幼少期からそこまで馴染みがない、ということは『ガイア』感想の頃に書いたわけですが。ドハマリした『オーブ』『ジード 』の後、『ルーブ』第1話で挫折して以来、習慣化するのが難しくなってしまいました。 せっかくYouTube見逃し配信という現代的な救済措置があるのにもかかわらず、逃し続けています。
『Z』を今後も毎週視聴したいと思うかどうか。ニチアサさえも視聴断念中の今、今日の第1話が「それなりの面白さ」だったら続かないなと、偉そうにも腕組みしてテレビに向き合っておりました。珍しく早起きしたので。しかしそんな中途半端な姿勢は打ち砕かれ、面白い!新しい!!楽しい!!!と年甲斐もなく目をキラキラさせている自分がいました。OP主題歌のイントロでワクワクしたのは久しぶりです。
長々と野暮ったい前置きはさておき、久しぶりの特撮感想ブログにチャレンジしてみます。"習慣化"は意思の弱い自分にとって、いつだって大きな課題。ゼットくん、ハルキくんに励まされながら、ゆるっと、しかし確実に続けていくゼェェット!
『ウルトラマンZ』第1話(新)「ご唱和ください、我の名を!」-公式配信- "ULTRAMAN Z" Episode 1 -Official-
無駄のない導入
怪獣登場、ロボット現着、若き隊員達の出動に、オペレーター室でのモニター監視......とここまで1分。開始早々「馴染みのウルトラシリーズ」が提供され、濃いファンでなくとも「防衛軍系のウルトラマンなんだな」と理解しました。無駄がねえ!むしろライトユーザーほど理解しやすい導入なんじゃないでしょうか。 ニュージェネシリーズでは『X』以来の防衛隊にワクワク。このシリーズだと防衛隊系は逆に珍しいんですよね。時代だなあ。
犬がのこのこ現れた瞬間、「あっ、これはハルキくんが助けて邪魔しちゃうやつやな」「彼は犬猫も助けるやさしき熱血漢なんや」と瞬時に視聴者に理解させる。そして案の定邪魔してしまい、一応ゴメスは倒せたけど、セブンスターをスッ転ばせて先輩に怒られる。主役と先輩のキャラクターを掴ませる。はい、ここまで2分半。カラータイマーが消えるよりも素早く、端的に、丁寧に導入を済ませる手際の良さ!!!土曜朝の気怠さも吹き飛ぶ爽快さに、一本取られてしまいました。
そして、そしてですよ。
スン
ごぉ~しょぉ~~わぁ~くぅ~だぁ~さぁ~いぃ~
わぁ~れぇ~のぉ~なぁ~をぉぉぉぉぉぉ~~~~
ウルトラマンZ!!!!!!!
はい!!!!!1億満点!!!!!!!!!!
たった3分で魅せられてしまって、はちゃめちゃに気持ち良くて、久々に超爽快な朝を迎えてしまいました。これだよ、この興奮だよ!!!
OP主題歌「ご唱和ください 我の名を!」を歌うのは遠藤正明さん!俺たちの「アバレンジャー」!!!ここ最近は「えんちゃんねる」でお世話になっておりました。17年経っても美しく熱い雄叫びは損なわれることなく健在です。
全く無駄のない2分半の導入と、土曜の朝に相応しい激アツOP主題歌。たったこれだけで、期待値がカンストです。
変身前と変身後が並び立つ斬新な初戦闘
今回の防衛チームの名称は、地球防衛軍日本支部の「ストレイジ」。個性豊かな隊員が所属するチームの特色は、「対怪獣用ロボット」を所持し、隊員が操縦している点。戦闘機を操縦するのがウルトラ防衛軍の基本中の基本なので、『メビウス』のカプセル怪獣的な代物の中に隊員が入って戦うなんて斬新です。セブンガーの元ネタは『レオ』だそうですが、ウルトラシリーズって過去作に登場した怪獣の扱い方に長けてますよね~ほんと。
「セブンガーの時間制限は1分間である」という元ネタを、バッテリー交換最大3回という形で表現し、ウルトラマンの活動制限と絡める。この工夫によって、「変身前」であるハルキと「変身後」のゼットを、1話限りで共闘させるという斬新な発明を成し遂げたわけです。「え、あんたも?」という台詞の面白さといったら。
戦闘機&ウルトラマンの共闘以上に燃えるのは、片方が足手まといということがなく、より一緒に戦っている感が出るから。1話限りじゃもったいないけど、1話限りだからこそ嬉しいプレミアな戦闘でした。
ゼットとセブンガーの並び、ビジュアルのせいかほんわかしてて一生見てたい可愛さ。まあこの後お亡くなりになるんですけど。(いきなりシビア!!!)
ウルトラコミカルな初変身
「参りましたな、地球の言葉はウルトラ難しいぜ」
この言い回しだけで好きになっちゃいました。ゼットくん。ウルトラあざとい。
ハルキくんとゼットくん、どちらも真面目に話してるんだけど、テンポの良いコミカルな言い回しが心地よいんですよね。こいつら死んでるし、大ピンチだし、クソ真面目に危機を脱しようとしているというのに、どこか間が抜けている。決してサムいと感じさせない令和らしいライトな雰囲気、これだけでもうお腹いっぱいです。
今回の変身ワードは「ご唱和ください、我の名を!」でしたが、『オーブ』の「お借りします!」と同様に、社会人が使いそうなワードを変身台詞に採用するセンスがユニークです。そのうち「お手を拝借!」とか「宴もたけなわですが」とか「お世話になっております!!」とか、ウルトラマンや変身者が叫びだしてもおかしくない。
ウルトラマンも今や、仮面ライダーやスーパー戦隊に並んで、日本語の面白さを徹底的にいじり倒せるヒーローなのです。今年の「ご唱和ください~」は自分の中でヒットしそうな予感。
【ウルトラマンZ】『ウルトラマンゼット&ゼロ ボイスドラマ』第1回(新)「ゼットとゼロの出会いの話」-公式配信- "Ultraman Z & Zero Voice Drama" episode 01
初変身が面白すぎた分、初戦闘はあっさり気味でしたが、先輩たちのウルトラ強え技の連発と、ビルを貫き空中に赴く際の緩急、そしてとどめの光線まで、スムーズな戦闘運びは花丸でした。過不足ない安心の出来。
コミカル色強めな反面、スペースビーストみたいな生々しい化物に乗っ取られた青年(しかも防衛軍内部の人!)、怪しげなヘビクラ隊長(ジャグラーさんなのか?)などなど、重さのバランス感もヨシ。防衛軍の隊員たちも1話時点でキャラが立ちまくっていますし、既にメイン回待ち状態です。オオタユカちゃんかわいすぎて爆発しそう。この中に最推し主人公の朝倉リッくんが混じるとか........どうにかなっちゃいそうだぜ.............。先輩風を吹かせちゃうのかい?妄想段階で可愛いなオイ。
今後ハルキとゼット、そしてストレイジの面々はいかなる困難に立ち向かっていくのか? 1話の完成度を裏切らない、面白さ全開な作品になってくれると期待しています!
【次回はこちら】