零れ落ちる前に。

その時々感じたことを、零れ落ちる前に。

かるちゃーのおふとん。(2021年4月)

またまた三日坊主で途絶えかけましたが重い腰を上げて再開。実生活がしんどかった4月、様々なカルチャーに救われ生き延びました…。文化軽視が続き、鬱々とした気分が高まる日々ですが、カルチャーを愛する心を捨てずに真に人間らしく生きていきましょう。

 

 

16th〜That's J-POP〜

 

16th~That's J-POP~

 

モーニング娘。'21のアルバム『16th〜That's J-POP〜』が3月31日に発売されました。'17の15枚目以来実に3年ぶり。アップフロントのアルバムリリースのペースには不満がありますが、その不満を忘れてしまうくらいの逸品が出てくるから封じ込まれてしまう…。

 

今回のポイントは「変わらないつんく♂を変わり続けるモーニング娘。が歌う」点でしょうか。原点回帰かというくらいつんく♂の人生観が詰め込まれており、時代錯誤な歌詞もちらほら。歌詞だけを読むと全編通してつんく♂臭がぷんぷんするけれども、15期のフレッシュな空気感が見事に脱臭している、という印象。「Hey! Unfair Baby」なんかはその代表格だと思います。

 

楽曲面に着目すると、編曲家陣が4分されており、江上浩太郎:3曲、大久保薫:6曲、平田祥一郎:4曲、鈴木俊介:2曲。その中でも江上さんの功績は凄いと個人的に思います。「全然起き上がれないSUNDAY」「デートの日は二度くらいシャワーして出かけたい」「1億3千万総ダイエット王国」辺りの担当作に近い"洗脳サウンド"が「愛してナンが悪い!?」「TIME IS MONEY!」でもふんだんに盛り込まれ、「愛して〜」については1曲目から脳が溶ける。

 

また、現状マイベストの「二人はアベコベ 」も江上編曲で、バイオリンにはflumpool等に参加されている吉田宇宙を起用。随所に現れる美しい旋律で甘い世界観の解像度をより高くする役割を担っており、譜久村・羽賀・牧野・北川の"ガチ恋感"も相まって胸がきゅるりと痛んでしまいます。

 

…などなど、書き出すとキリがないのですが、4月頭は16thを聴きまくって精神を保っていました。つんく♂、なんやかんやありがとう。

 

 

#HNW

 

exloyks.hatenablog.com

 

レタスさんのコラム誌企画に参加しました。年末年始にかけて書いていたのですが、〆切がある文章を書くのが卒論以来という怠慢ぶりだったため苦戦。でもその苦痛が楽しかった。そして4月、熱い執筆陣による唯一無二のコラム誌が世に解き放たれました。

 

他にどんな方が参加されているのかは薄々察していましたが、いざ公開された文章がマジで面白すぎて打ちのめされました(笑)  一ファンとして上記の感想記事を投稿したところ、他の執筆者の方から嬉しい反応をいただきました。そこから交流が生まれ、興味深いお話を色々聞くことができ、参加して良かったな...としみじみ思います。

 

 

仮面ライダーゲンムズ


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元々エイプリルフールの虚言として生まれた『仮面ライダーブレン』と『仮面ライダーゲンムズ』。ただの嘘が真になるなんて誰が想像したでしょうか。『ブレン』の実現も驚きでしたが、『ジオウ』放送時だったため「レジェンドゲスト」の派生作品として考えればまだ想定内でした。平成が終わったというのに再び復活してしまった『ゲンムズ』の驚きといったら。檀黎斗と檀正宗の復活&熱戦、『ゼロワン』の社長ライダーこと天津垓とのクロスオーバー。令和のれの字もなかった2018年の4月1日には想像できなかった未来です。

 

 

『ゼロワン』は脱落してしまったため、天津垓への思い入れは0%なのですが、奇人社長ライダーという檀親子と同じ境遇だからこそ黎斗と正宗を救うことができた、というプロットは非常に腑に落ちました。『エグゼイド』の面々は社会常識が根付いているので、いくら激突しても彼らを真に理解することは不可能でした。一番黎斗と近いところにいた永夢が落ち着いた結論も、「黎斗と永遠に対話を続ける」というわかりあえないことを前提としたもの。天津のようにほんの数分会っただけで理解できるくらい、社会的にも性格的にも似通った他者でないと、檀親子を救うことができなかったのではないかと思います。

 

そういう意味で実質「仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング 仮面ライダークロノス」と言える今作に、天津垓をあてがったのは正解だったと確信しています。惜しむらくは、圧倒的に尺が足りなかったことと、諸田さんの悪癖が一番大事なシーンで出てしまったこと。マジで空に浮かぶ檀親子のカットはドン引きした…素材だけで勝負しろ…。

 

 

プンクトゥム

 

ライターの鈴木みのりさんと高島鈴さんが紹介されているのを見て、下北沢のBONUS TRACK及び本屋B&Bへ行ってきました。アートギャラリーやブックフェア、トークイベント(数ある中から宇多丸さんと鈴木さんの対談を配信で観ました)など、充実のラインナップ。多角的な視点でフェミニズムを学ぶことができました。売り場で購入した近藤銀河さんのZINEは定期的に読み返して噛み締めてます。

 

鈴木さんと宇多さんの対談は非常に興味深く、アーカイブ期間に何度も見返すことで、トランスへの理解が少しでも深まったと思います。必見の作品として紹介された『トランスジェンダーとハリウッド』を即観たのですが、宇多さんや宇垣さん同様「何が問題なのか全然理解できていなかった…」と頭を抱えました。フィクションでのトランスの描かれ方がいかに差別的か。フィクションが当事者に与える影響がいかに大きいか。トランスを非トランスが演じることが何故問題なのか。映画やドラマを愛する者ならば絶対に観ておくべき作品です。

 

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これは4月より先の話ではありますが、某議員がトランス排除言説を溢して炎上した際、強い言葉だけが取り沙汰され、「他の発言には問題はないのでは?」「一緒くたにして叩くメディアが悪い」といういつものムーブが起こりました。アクションを起こした人達も、強い言葉だけを取り上げて発信してしまったため、件の議員に「私はその発言はしてません」と上手くかわされてしまう始末。トランス排除言説は過熱してしまったように思います。

 

そのムーブの中で、自分が信頼してる方もそれに同調していたことが凄く辛かったのですが、「その認識は誤ってるよ」と伝えることができなかった自分も最悪だなって。「まだ勉強中だから」とか「ここで言うと嫌われるかな」とか言い訳して黙ってしまう。当事者が抱えている切実な悩みを真の意味で理解できないならば、せめて非当事者同士で最低限の認識を共有できるように働きかけるべきでした。今後はこのブログやTwitterを使って、少しずつでいいから自分の理解をアウトプットしていこうと思います。

 

と書きながら、結局他人に頼ってしまうのですが…。某議員の発言の根っこにあるトランス排除言説の歴史については、先程も話に上がった近藤銀河さんのブログに整理されていますので、あの時メディア批判に乗っかってしまった人は特に読んで欲しいです。そのムーブはトランス差別への加担になるので。

 

kondoginga.substack.com

 

 

宮川企画

 

和田彩花さんが参加すると聞き、メンツがメンツなので気になっていた企画。当日開演1時間前にツイートを見て「やっぱ行きたい!!!」と叫び、気付いたら会場にいました。フッ軽ここに極まれり。

 

「日本語を駆使して戦っている」という共通点だけで集まった異ジャンルの表現者達が出逢ったとき、こんなにも面白いことになるのかと身震いするライブでした。チプルソ(ラッパー)和田彩花(アイドル)曽我部恵一(シンガーソングライター)のラインは特に素晴らしくて…。和田さんの戦い方の主軸に「ポエトリーリーディング」があるからこそ、より様々な言語が入り混じったライブになったのだと思います。

 

堂島孝平さん


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4月に入っても「アンジュルム大好き配信」は止まらない。ご自身のリリース関連配信のはずなのに、気づいたらアンジュルムの話をする熱心なヲタクとなっていました。お強い。そんな堂島さんの配信、穏やかさとおかしさが絶妙なバランスで聴き心地が良く、別にアンジュルムの話をしなくても面白くて、いつの間にかファンに。これが戦略? いや、ご本人にそんな意図が一切ないところが好きなのです。

 

先月も書きましたが、この先もますますアンジュルムに狂っていき、この記事を執筆時点ではダイバーシティアンジュルムコラボイベントに誰よりも早く駆けつけるくらいの強オタになってしまわれて…(笑) アンジュルムへの理解度も理解するまでその速度も高すぎる。もはや「堂島についてこれるかな?」状態です。そのくせ楽曲は素晴らしい作品をバンバン出すし、こんなんファンになっちゃうよ。

  

眠れる森のビヨ

exloyks.hatenablog.com

 

以前ブログに書き留めたので多くは触れません。現場2回と配信で森ビヨにどっぷりな4月末でした。年末に振り返ってもきっと今年の3本指に入るくらい満足度の高い現場。今でもビヨの皆があの作品を大切にしてくれていることがラジオやブログから見受けられるので、素晴らしい舞台を任せてくれてありがとう…の気持ち。

 

また、4月30日に劇伴の作曲を担当された和田俊輔さんが同時視聴会を開催。楽曲の解説を読みながらn回目の森ビヨを鑑賞するという至高の時間でした。

 

 

 

その他

 

金スマモーニング

この手の番組にしては現役メンへの比重が大きくて楽しかったですが、「金スマ復活してほしい」という意見には全くもって同意できないですね…。ああいうバラエティとはやっぱり合わないなあと確信しました。

 

・世界かみこ発見

一方で上國料萌衣さんが出演した「世界ふしぎ発見」は奇跡のような優良番組でした。やさしくて、おだやかで、かみこが自然体でいられる場所…。しかも短期間で2回出演という。1回目は全問不正解→「リベンジ」宣言→2回目に見事全問正解という鮮やかな逆転勝利を見せてくれたことで、クイズ番組的にも大盛り上がりでした。こういうのでいいんだよ…。事務所もちゃんと番組を選んでくれているのかなあと安心したかみこブレイク前夜でした。

 

鞘師里保譜久村聖

open.spotify.com

 

ふくちゃんがSNSで誹謗中傷を受け、事務所が声明を出すという苦しい時期に、鞘師との5年ぶりの共演をブッキングしてくれたマネティを始めとする大人達に感謝。間違いなく救いになったと思う…。

 

・工藤由愛さんの異常なタコ愛

getnavi.jp

 

「由愛ちゃんのタコ愛すごいな〜」くらいの認識だったらその数段階ガチだった件。

 

浜浦彩乃さん21歳バースデー

 

はまちゃんが20歳バースデーインライをしてからもう1年経つのか〜としみじみ。

 

・『街の上で』

今泉力哉監督の最新作。下北沢に生きる若者達を過度な演出をすることなく自然に描いた傑作でした。『あの頃。』にも出演されていた若林竜也さんと中田青渚さんが約10分ず〜っと対話するシーンが大好きで。青とイハの関係性が自分と友人の関係性と重なり、頷きながら観てました。雪とよりを戻した展開もいやらしさがなくて。うん、どこをとっても不自然さを感じない穏やかさが好きなんだな。

 

アンジュルム9期イベント

この手のFCイベントでは珍しい第2弾の決定。その後第3回の開催も決まり、事務所がアンジュルム9期へ大きな期待をかけていることがわかります。実際現場で3人の生パフォーマンスを観て、「未来を担う逸材だ!」と興奮しました。だって加入4ヶ月とかで「人生すなわちパンタレイ」や「臥薪嘗胆」を選曲します??ひなフェス2021から使い回した選曲とはいえ、10人でやるのと3人でやるのとでは雲泥の差です。その挑戦に拍手だし、贔屓目抜きでも全然見劣りしないパフォーマンスをぶちかましたからたまげました。未来しかない。早く3人に我々のコールを浴びてもらいたいな!

 

 

*****

 

4月の備忘録でした。 義務じゃないからいいんですが、なるべく溜め込まないようにしたいですね。まあ、時間が開いたら開いたで「この時の自分こういうモードだったのかあ」と懐かしく振り返ることができるから面白いですけども。

 

また、4月のツイログを振り返ってて書きそびれた内容があったので、また追って更新するかもしれません。しなかったのは、無理に全部詰め込まなくていいかな〜と思ったからです。でも重要なことが抜け落ちてるような気がするし、捨てがたいコンテンツについては諦めずに追記します。

 

5月、6月分もぼちぼち更新します。この二月は濃かったなあ〜。連日のアンジュルムニュースとか、新コンテンツへの沼落ちとか、Twitterスペースブームとか色々ありました。毎日楽しいです。明日からもがんばるぞー。