零れ落ちる前に。

その時々感じたことを、零れ落ちる前に。

アンジュルムの新曲がすごいぞキャンペーン~「愛・魔性」編~

2021年、"かみこちゃん"を筆頭に様々なテレビ番組に出演し、「今ハロプロで最も勢いのあるグループ」と紹介されたアンジュルム。"10期"の平山遊季さん a.k.a. ぺいぺいという超大型新人を迎え、新たな10人組に生まれ変わると、R-1フェス2022やLIVE SDD 2022などの外部フェスで爪痕を残すなど、今年もその勢いが衰えることを知りません。

 

そんなアンジュルムの新曲リリースと卒業なしの単独武道館公演の開催が、春の単独ツアー初日で発表されました。初日はその新曲がいきなり披露されたと聞き、歴史の当事者になりたい系のオタクとしては非常に悔しく、入れたオタク達にめちゃめちゃ嫉妬しています。が、2年ぶりに単独が開催された時点でメンバーもオタクも全員H.A.P.P.Yですし!!!許す!!!(歯を食いしばりながら)

 

私の春単独は4月半ばなのでそれまで「愛・魔性」を待ち続けてなくてはならないのか...耐えきれん...と思っていた矢先に、as1422、ハロステ、アンジュルム公式チャンネル、そしてひなフェス 2022と怒涛の解禁祭りが始まり、むしろキャパオーバーになるくらい満たされていきました。昨年のリリース前1ヶ月も毎日がお祭り*1でしたが今年は去年をも凌駕する勢いな気がする!ということで、解禁の時系列に沿いながら、「アンジュルムの新曲がすごいぞキャンペーン」*2を3回にわたって開催しようと思います!長文・駄文ですが、祭りの熱気が伝わるように綴りますので、最後までどうぞお付き合いください。

 

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as1422初公開

 

初日の一報からうずうずしていた我々を救ったのは、日曜夜の憂鬱な気持ちを解消してくれるレギュラー番組、as1422。いつもお世話になっております。宇宙初オンエアの一発目で抱いた感想は「エリック・フクサキ×大久保薫は濃ゆいんじゃあ」と「れらケロ大抜擢!」でした。同作家陣によるJuice=Juiceの鉄板曲「Fiesta! Fiesta!」は情熱的な夜はこれから始まるのだという物語だと思うのですが、「愛・魔性」は真夜中のディープな空気が歌謡曲的なエッセンスの詞にぎゅうぎゅうに詰めこまれており、三色団子や遊季ちゃんらにこの曲!攻めるなあ...!と唸りました。注目はやはり歌い出しのれらケロ。鈴蘭がグループの核を担い始めたことは近年のライブやLIVE SDD 2022の全員曲での大抜擢を見ていてもわかりますが、ケロがこのタイミングで頭角を現してくるとは想像だにしておらず。歌い出しだけでなく、Aメロの〈やっと会えたのに喜び表現してよ〉も世界観をしっかり担っており、表現力が着実に上がっていると思いました。しかし、この時我々はまだ更なる衝撃が待ち構えているとは知る由もなかったのである...。

 

 

MV(Short ver.)


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3/30(水)のお昼に発表されたNEWシングルに関するお知らせ。そしてその数時間後のShort ver.公開によって、「愛・魔性」のベールが少しずつ紐解かれていきます。再生を始めて数秒、あ、思ってたんと違う...と少ししょげましたが(もっと屋外ロケで炎が燃え盛る派手な画を想像していました。アップフロントクオリティ...)、曲や映像の力を何倍にも底上げするアンジュルムのパワーによって一気に持ち直し。厨二心をくすぐる「メサイアポーズ」の画力に興奮し、10人の色気に圧倒され、〈孤独の棘溶かして〉は一体かみこかためちゃんかどっちだ...?と息を呑んで見守っていたらなんと!!!ケロだ~~~~ッッッッ!!!!!!!!!思わずオタクお得意のクソデカ拍手をしてしまった。

 

艶やかな歌、振り付けの気持ちの良い音ハメ、自信に満ちた表情、射抜くようなまなざし。ワンハーフで披露される際も必ず使われる大きな見せ所でバッチリ決めてくれたケロちゃんに、皆が驚き、虜になったことでしょう。「覚醒」という言葉はこれまで特別目立っていなかったのに突然成長したような、過程を無視するニュアンスがある気がするので良い印象を与えないかもしれません。しかし、デビューシングルである前作と比較すると、たった1年足らずで著しい成長を遂げているのは明らかで、その間の逐一彼女の過程を見守っていなかったオタクの視点であれば、「ケロンヌ覚醒」と表現してもいい一幕だったのではないかと思います。私はそれなりに見ていた方ではありますが、それでも冬ハロで見た段階からまた一皮剥けている印象でした。約1年半でこの伸び率、今後どうなってしまうのか...。

 

 

MV(Promotion Edit)


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その2日後の21時にFull ver.が公開されました。ラジオにもShortにも無かった2番以降。まあ~~~とんでもない仕上がり。「2022年のアンジュルム」がぎっちり詰まってる。見所は挙げたらキリがないほど沢山ありますが、敢えて絞るのであれば①スタンド使いの橋迫軍団、②間奏のダンスタイム、③新人離れの遊季ちゃん、でしょうか。

 

まず①について。これは2番Bメロの平山→橋迫→為永→松本→川名ラインの話で、新人達の歌割リレーもさることながら、陣形がもうめちゃめちゃに好みなんですよね。5人の後ろにまるでスタンドのように浮かび上がる先輩達の図が、今のアンジュルムのカラーを象徴していると思います。『十人十色+』時代は1期+2期+3期+かみかさ+ふなかむという風に、期ごとに小編成が合わさって一つになる印象を持っているのですが、現体制の十人十色は明確に5+5。期の違いがありながら、先輩後輩関係を超えた関係性ができていると思うんですよね。それこそ両組共に「アメリカ」「ゆめ組」並の強度があるというか。竹内組には"たけれら"、橋迫軍団には"ためりん"といった、年齢差を超越した関係性が育まれてるのも大きいと思います。そしてカシラが竹内さんと橋迫さんなのがまた素晴らしい。推しーオタクの関係だった二人が今や戦いごっこの相手ですからね。アンジュルムってすごい。

 

また、今作における5+5のペア内訳を見ると更に面白い。

 

伊勢 佐々木 竹内 上國料 川村

川名 松本  為永 橋迫  平山

 

遊季ちゃんから順にバトンを繋いでいき、〈呪文をかけたい〉で全員になる流れ。MVではソロカットになっているため先輩達は映りませんが、最後に映る斜めからのカットで各組の個性が見えてきます。突如トップに躍り出た次世代コンビのれらケロ、誰かが言った「妖女と幼女」があまりにも的確な母・莉佳子と娘・わかなペア、センターで艶やかにポーズを決める為永幸音様と一歩引いて後輩を引き立てる竹内リーダー、荒木飛呂彦の世界から飛び出してきたような鈴様とかみこ姫、不敵な笑みでこちらを流し見る遊季ちゃんと真っ直ぐ前を見据えながら後輩を包み込むかむちゃん。いずれも新鮮ながらしっくりくるタッグで、一組ずつ紐解いていくだけでも魅力的な陣形です。

 

続いて②。MVだとカメラが勢いよく動くのでじっくりは見られませんが、情熱的なラテンサウンドをバックに、激しく舞うあかりかこ、その背後で美しいターンを決める鈴蘭、落ちサビまでの間に勢いづくかむかみなど、数秒間に息を呑むようなシーンがたっぷり詰め込まれています。間奏で激しいダンスが挿入される楽曲はライブで確実に盛り上がるので、もうどんどん披露していってほしいですね。ライブ中盤でドカンとぶち上げてくれ。

 

せっかくなので詳細に紐解いていきましょう。まず橋迫軍団+鈴蘭の6人が背中を向けて"隅6"*3となり、センターの先輩4人が正面を向いて構えます。

 

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4人が激しく踊る中、隅6は背後につき、その中から突如頭角を現す伊勢鈴蘭!美しい2回転を全くブレずに決めます。

 

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その後かみかむはバックにつき、後半4小節は我らがあかりかこのターンに突入です。トランペットが盛り上がってきたところにバチッとハマる二人の腿上げ、なんという美しさ...!ショートパンツとロングパンツ、長袖と半袖、茶髪ロングと黒髪エクステ等左右非対称の構図で、今のアンジュルムを率いるトップ二人がダイナミックに魅せるあまりにも贅沢な数秒間。

 

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そしてティンバレスの乾いた打撃音に合わせて両手をひらりと掲げ、腕を下ろす勢いのまま屈み、「動」から「静」に移ると同時にかむかみの落ちサビに繋ぐのですが...ここ!!!ここの「静」も大変なことになってるんですよ!!!

 

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宗教画か???

 

相互の竹内TOの方が「刺し違えてでも後輩を守らんとするあかりかこ」と天才的な表現をされていましたが、まさにです。「正義」の輝きの中にあるという『黄金の精神』を………わしはあかりかこの中に見たよ………。色々言いたいことがあるMVですがこのカットだけならグラミー賞だって夢じゃないっすわ。

 

最後に③。皆言ってるけど改めて言わせてください。平山遊季さん、加入3ヶ月って本当ですか???あんまり「超大型新人」と囃し立てるのは良くないと思いつつ、こんな実力を見せつけられると言葉がひとりでに飛び出しちゃう。強く凛とした声で、先輩達に引けを取らずにグイグイ歌割を勝ち取っていく遊季ちゃんのスゴ味に圧倒されっぱなしでした。〈雑誌なぞったエスコートじゃなく〉はラジオで聞いた時為ちゃんかと勘違いしてしまうほど覇気がありましたし、〈夜明けの足音〉は橋迫軍団の先陣を切るに相応しい。(バトンを受け取る鈴様の声質とのギャップもすごく良いんですよね...鈴様の声も今のアンジュルムに大事なエッセンスだと思います)。最後の〈儚い夜 照らして〉とか普段だったら佐々木さんが任されるポジションじゃないですか。ものにするの早すぎませんか...。

 

という感じで、論点を絞りつつ色々語ってきましたが、このポイントを語らずに終わることはできないですね。この章は思わず拍手喝采してしまった彼女のパートで締めさせていただきます。

 

 

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じれったい...

 

 

ひなフェス 2022

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翌日は朝が早いというのにMV公開直後から深夜までハイになり、眠気を引き摺りながらやってきたひなフェス 2022。期待通り、「愛・魔性」は全公演フルバージョンで披露してくれました。私はJuiceプレミアムとアンジュプレミアムに現地参戦し、後者は贅沢にもセンターステージ最前という幸運な席で震えながら見届けたのですが、「愛・魔性」は全公演1曲まるまるメインステージで披露されたため少し遠くから見る形に。〈廻れ廻れ Close your eyes...〉で腕をぶん回したり、メサイアポーズを胸元でこっそり決めたりと振りコピに精を出しながら、双眼鏡でガン見しました。やはり現場で浴びる新曲は格別で、興奮しすぎてほぼ記憶が飛んでいるのですが...。

 

強く印象に残ったのはケロ、かみこ、前項でも語った間奏ダンス、そしてラスサビの竹内さん。ケロはどのパートも自信たっぷりで記憶に残りやすかったですが、中でも〈目移りしないHeart〉の「Heart」は、矢を射るような鋭さとドスンと響く音の厚さで、MV鑑賞時よりも強く響きました。かみちゃんは安心感がレベチで、どのパートでも一撃必殺を決めるかのようにスコーンと抜けてくるので惚れ惚れ。間奏ダンスは刺激が強すぎてハア...ヒイ...と悲鳴を上げることしかできず、あまり覚えていません...(笑)佐々木莉佳子様、作画が良すぎる。ハロステの映像ではあまり全体像が見えてこないのでマルチアングルが欲しいですね。で、竹内さんですよ。今夜を逃さないでェエイェエアア~......。愛されルートの輪唱パートさえも超える衝撃。幕張メッセにゃ収まんないですよ。いつかSSAや東京ドームで響かせてほしい。それまでオタクやめねえかんな!!!

 

MV鑑賞会


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「愛・魔性」の祭りが終わりに差し掛かり、「次のMVはまだか...」と飢えるアンジュオタ達の前に提供されたのは意外なコンテンツでした。まだ「愛・魔性」をおかわりできるなんて!オールバックポニテの大天才竹内朱莉さんで天を仰いだり、莉佳子と鈴蘭、かみちゃんの落ち着きのなさにニヤニヤしたり、優しく見守るかむちゃんに安心したり、真剣なまなざしを最後まで崩さない橋迫軍団に愛おしくなったり...MV鑑賞会はいつだって世界平和ですね。そしてキモオタスマイルで感想戦を見守っていると...いきなり挿入される予告!初のパターン!!!!!「ハデにやっちゃいな!」来週公開だああああああ!!!!TLで事前に把握していたのにも関わらず、不意を突かれて大興奮しちゃいました。

 

ということで、次週はひなフェス 2022で初披露されたクールなダンスナンバー「ハデにやっちゃいな!」編に決定です。アンジュルム祭りはまだまだ始まったばかり。5月のリリース、そして6月の単独武道館公演まで盛り上がっていきましょう!

 

 

 

NEXT→ 「ハデにやっちゃいな!」編

 

 

【合わせて読みたい】

「愛・魔性」の記事を書こうと筆を執ったのは、アンジュオタの皆様が一曲だけで一記事書くほど盛り上がっておられたのがきっかけなので、その際読んだ記事を紹介します。

 

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*1:

exloyks.hatenablog.com

*2:ラジオ日本で放送中の「60TRY部」の2021年11月16日(火)放送回にて、つばきファクトリー岸本ゆめのさんが竹内さんの魅力を広めるために考案したハッシュタグ「#竹内朱莉すごいぞキャンペーン」が元ネタ。また、相互のPRIDEさんという方がTwitterスペースで定期的に開催されている「#~すごいぞキャンペーン」も参照しています。PRIDEさんの記事は物凄く理知的で勉強になるので、私の熱量だけで開いたキャンペーンはだいぶ質が違いますが...キャンペーン楽しそうだなって思って乗っかりました...。是非PRIDEさんのハロメン紹介シリーズも一読ください。下記記事は「#川村文乃すごいぞキャンペーン」にて参照されました。

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*3:2021/6/16(水)にタワレコオンラインで配信された「アンジュルム NEWシングル『はっきりしようぜ/泳げないMermaid/愛されルート A or B?』発売記念!MV観賞トークイベント」にてメンバーから明かされた「泳げないMermaid」におけるとある陣形の通称「隅4(すみふぉー)」をもじったもの。「ダンスが激しすぎて曲の雰囲気に合っていない」という理由から竹内、佐々木、笠原、橋迫が隅に追いやられ、「隅っこの4人」ということで自虐的に呼ぶようになったそう。桃奈卒業後、自動的に遊季ちゃんが加入する形になったのが個人的にじわじわ来ている