2019年が今まさに終わろうとしています。今年は世間的にも個人的にも大きな変化があった年だったなと思います。
世間的には和暦の変遷が一番大きな出来事。生まれてこの方生きてきた平成の世が終わりを迎え、「令和」という元号の発表、「平成最後の日」ムーブメント、古来から伝わる「即位礼正殿の儀」の目撃。和暦が変わったからといって景気が良くなるわけではないのですが、即位礼正殿の儀をスマホで見ながら、「和暦の変化に浪漫を感じられるような、豊かな情感を大切にできる国に生まれて良かったな」と思いました。文化を重んじる心は一日本人として持ち合わせておきたいものです。
そんな世間の動向とは関係なく、個人的に大きかったのは、20年近く生きてきた地元を離れ上京し、1人暮らしを始めたこと。大学時代惜しくも出ることができなかったので、4年越しの念願が叶いました。
首都圏の利点として大きいのはオタ活を充実したものにできる点。地元住まいだった時はわざわざ10時間近くかけて夜行バスに乗り、体を痛めながら節約重視で日帰りをくり返すというハードなオタ活をしていました。お金も飛びますがそれ以上に時間が勿体無い。予定も早めに確保する必要がありますし、交通網が発達し距離が近くなった2010年代後半の世でも、地方ー都市間の格差がどうしても発生してしまう現状です。
こちらに来てからというもの、オタ活が捗るのなんのって。ジャンルは特撮からハロプロへと大きく変わりましたが、仕事帰りに足を運ぶ、気が向いたら当日券を買うといったように、フットワークがかなり軽くなりました。電車数本で行けてしまうのは本当に強い。現場志向の自分にとって首都圏住まいはメリット大です。
ただ一方、お金がある限りどんだけでも趣味を充実させられる!とハイペースで趣味にぶつかっていった結果、ひとつひとつの趣味を「消費」してしまっている自分に気づきました。確かにライブ中の2時間は感動し、生きている実感を覚えるのですが、家に帰って寝るとその余韻がすぐに冷めてしまう。仕事に追われていたのも一因ですが、たくさん現場に通っていた時期(特に12月)は、「あれ、これ単に『消費』してしまってないか・・・?」と違和感を覚えたのです。せっかく素晴らしいライブに行けたのに、自分の内に溜まらず、霧散する感覚。
その感覚は、ブログを書けていないという形で表象化しました。文字に起こそうとしても手が止まる。というか、気持ちが止まる。ブログにしなくても、メモに残すとか、将来見返してあの時の感動を思い出すというようなオタ活を地元に居る時はしていたはず。アーティストが魂を込めて形作った公演に、じっくりと向き合えていない。違和感が溜まりに溜まったこの年末、ゆったり流れる時間の中で振り返ると「勿体無いな」と強く悔いました。
まだ地元にいる頃、月に1回、多くて2回ライブに通っていた頃は、じっくりと向き合うことで大切な「思い出」として残し、その記憶を日々の糧に変換できていた。その時の方が(自分としては)充実感が勝っていると思うのです。
そんな精神性が衰えたからか、最近はライブを俯瞰して見てしまい、客観視しすぎて魂が抜け、明日の仕事のことを考えてしまう始末。心から楽しめてない現状は、アーティストに対しても、自分に対しても失礼だと思います。
2020年、社会人2年目、上京2年目を迎えます。今年熟成されたハロプロへの思いはもっと高めていきたいし、特撮関連は最近薄れがちですがゼロワンもキラメイジャーも楽しみたい。それとM-1グランプリ2019を観て以来唐突にお笑い沼にハマり、アマプラで過去のM-1を掘りまくっているのですが(笑)こちらもお笑い好きの友人と年明けにライブを見に行く約束をしましたし、趣味の物量は充実していく一方です。
しかし、それらを単に「消費」せず、大切に心にしまう。自分の日々生きる糧に変換する。そのための作業を、ブログでもメモでも何でもいいので、ちゃんと実行していきたいと思います。「零れ落ちる前に。」とタイトルにつけたんだから。
2020年も充実した人生を送れますように。今年出会ってくださった皆さん、ありがとうございました。それでは、よいお年を。