零れ落ちる前に。

その時々感じたことを、零れ落ちる前に。

「メジャーデビュー時新規」になりました〜SixTONESとBEYOOOOONDS、ほんのちょっとのシンパシー〜

アイドルやバンドのファンになるタイミングは人それぞれ。インディーズ時代からの古参もいれば、最新曲から入る新規もいる。キッカケにしても、たまたま見た音楽番組、ゲストとして登場したバラエティ、ふと耳にしたラジオ特番、はたまた街で見かけた広告といったように、多種多様だ。

 

そんな中で、「メジャーデビュー時に」「発売されたシングルきっかけで」ファンになる層というのはどれくらい存在するのだろう。SNS全盛期のこのご時世、華々しくデビューを飾ることができれば、全く興味が無くともどこかしらで目にし、ファンになる層は比較的多いのではないだろうか。統計を取っていないから分からないけれど、先日デビューを飾ったSixTONESというグループに、このタイミングで出会った人を沢山見かけた。そういった方々の記事や呟きを読んで、私も「メジャーデビュー時新規」のひとりとなった。これはそんな一オタクのちょっとした記録。

 

 

tsukino25.hatenablog.com

 

曲負けしないパフォーマンス力を歌って踊れば勝手に証明できる、外への野心を秘めた「Imitation Rain」
“俺たち”感満載の治安の悪さとキレキレパフォーマンスを発揮できるであろう「Telephone」
そして、デビューまでの道のりを暗示する“王道ジャニーズ様”色を漂わせる「New World」

(中略)

 

ジャニ若葉マークには、この「音楽で勝負してくれていること」と「曲からの新規でファンになれる親しみやすさ」ってほんっっとうにありがたいんです。

 

 

www.ongakunojouhou.com

 

『Imitation Rain』は名曲だと思う。しかしジャニーズグループのデビュー曲としては異質だともおもう。

 

重い音でミドルテンポのロックバラード。歌いこなすことも簡単ではないと思う。

 

SixTONESの実力を認めたからこそ提供された異質な曲だとは思うが、SixTONES自体も異質な存在なのかもしれない。それは良い意味での話だ。

 

 

SixTONESの存在は以前から何となく知っていた。SnowManというグループと共にデビューすること。2020年1月22日にメジャーデビューシングルが発売されるということモーニング娘。'20の『KOKORO&KARADA』と同じ!)。それと私はKing Gnuのファンもとい井口理のオールナイトニッポン0を毎週聴いている身であるのだが、第1部で『SixTONESオールナイトニッポン』が放送された際に、井口がメチャクチャいじってたことを覚えている。いじってたというか、彼らのトーク力にふて腐れてたというか。放送自体は聴いていないのだが、そこで間接的に名を知った。*1

 

メンバーの年齢は最年少で22歳、最年長で25歳と比較的高齢だ。アイドルのメジャーデビューと聴くとフレッシュな10代の時期を想像するので、他の事務所のアイドルと比べてかなり遅咲きなグループだろう。SnowManと共にジャニーズJr.時代を10年以上も続けてきたと知り、よっぽど苦労したんだな...と想像できる。ハロプロにも研修生のシステムがあるが、10年も待たされる人はいない。一番長いのは、メジャーデビューまで7年間かかったBEYOOOOONDSの一岡伶奈だろうか。「苦労人」というステータスはそのグループの生々しい血と汗と涙を感じられるから自然と応援したくなる。決して苦労人だから良いというわけじゃなく、「苦労人だからこその物語性」を味わうのが個人的に好きなので。これが興味の入り口のひとつ。

 

そんなこんなであっという間に2020年1月22日がやってきた。ちなみにこの日の私は、モーニング娘。'20のことも、SixTONESのことも頭になく、「超英雄祭2020」というライダーと戦隊のライブイベントのために横アリへ行き、西川兄貴とJさんを筆頭に続々現れたシンガー達のパフォーマンスを爆音で浴びていた。多趣味万歳。なので改めて追ったのはその翌週。モー娘。石田亜佑美さんによる発言*2を拾ったり、ORICONの並び*3を見たりしながら、YouTubeのMVを再生した。

 



SixTONES - Imitation Rain (Music Video) [YouTube Ver.]

 

X JAPANYOSHIKIというビッグネームが楽曲提供したデビュー曲、『Imitation Rain』。各所で言われていることなので今更同じことを言っても仕方ないが、「デビューに出す曲とは思えない」という感想は初見時の私も同じだった。私がイメージするジャニーズのデビュー曲といえば、ジキソウソウで自己紹介したり195ヵ国の夢を乗せたり恥ずかし気もなく王子様しちゃったりするような曲だからだ。

 

気品漂う美しきピアノに始まり、ゴリゴリに歪んだギターが鳴る中、ウィスパーボイスで曲名を囁く。静かな情熱をじっくりとふつふつと燃やしていくかのような楽曲はかなり本格的で、洋画のEDで流れてきてもおかしくない。YOSHIKI節全開でありながら、自分たちの曲としてしっかりと操縦できているSixTONES。個々が10年以上厳しい鍛錬を重ねてきたからこそ為せる技だと感心した。

 

とまあ、ここまでだったら「カッコイイ曲、良いね」で終わるところなのだが、私が興味を持ったのはむしろバラエティ面である。彼らのチャンネルに配信されていたのはMVだけではない。レコーディング風景やメイキング映像、旅企画など、色んなコンテンツが既に催されていた。

 

そもそもジャニーズ事務所SNSや動画配信に厳しい印象を持っていたので、個人チャンネルで色んなコンテンツを配信していることに驚いた。昨年嵐がチャンネル解禁したことでようやく第一歩を踏み出せたもんだと思っていたが、実はSixTONESSnowMan、ジャニーズJr.はとっくの昔から公式チャンネルを開設し、地道に日々の配信を行っていたのである。Jr.に至っては開設日が2018年1月...知らなさすぎた......。

 

日々アップフロントから週3以上の福利厚生をYouTubeにて頂いているものだから、「大手でYouTubeを上手く扱ってるのはハロプロだけ!」とか勝手に思っていたが、ジャニーズも全然やってた。調子に乗ってごめん。

 

で、SixTONESのチャンネルを漁っていて特にビビッときたのはこちらの企画。

 


SixTONES - Imitation Rain「カラオケで歌ってみた!!」

 

デビューシングル発売前にデビュー曲をカラオケで歌う、というDAMさん太っ腹企画である。大手事務所やりおる......と企画名を見た段階で感心してしまった。カラオケって誰でもできる遊び場だから、ステージ上で歌唱する御本人様との距離感が程遠いと思ってるんですよ。そりゃあプライベートでは行ってるだろうけど、公式映像で見るなんて神様が下界に降りてこられるような感覚。SNS全盛の時代になって御本人様がプライベートで自身の曲を歌う動画を見る機会は増えたけど、「公式の企画で」「発売日前に」「デビュー曲をみんなで歌う」って正気の沙汰じゃない。それをジャニーズ様がやるんだからもうビビる。

 

などと大層な恐れを抱きながら開いた訳だが、中身はただただ楽しいだけだった。自分達の楽曲がカラオケから流れることに狂喜乱舞するメンバーたち。他の人の歌割をやって「むず!!すげぇな!」とはしゃぐ者もいれば、「まさかの本人登場!」という茶番もやったり。編集も相まって、普通にYouTuberがやる「歌ってみた!」を見てるような感覚。曲が曲だから神聖なムードでやるんかと思えば、馬鹿騒ぎする素の6人の姿に心地良い親しみを覚えた。こういうの、めっちゃ好き。

 

 

ハロプロのアイドルを追う時、ステージ上で繰り広げられる最高のパフォーマンスを浴びている瞬間が一番楽しい。しかし、ハマったキッカケを思い返すと、トークや素の部分で惚れていくことが私は多いのだ。ラジオしかり、SNSしかり、公式動画しかり、鬼気迫るライブステージの裏側で見せるアイドル達の素の部分は、人間味に溢れていていつ見ても心の栄養になる。そして気が付けば、SixTONESのボウリング企画や金沢旅行の映像を眺めてニヤニヤしている自分がいた。

 

そんなことをやっている内に、今やっているこの行為にデジャヴを感じた。あれ?つい最近もこういう流れを経験したような.......?

 

 

exloyks.hatenablog.com

 


BEYOOOOONDS 第2章 緊急サプライズSP

 


BEYOOOOONDS《三島スカイウォーク》絶叫!ロングジップスライド

 

 

BEYOOOOONDSを追っている時の気持ちと一緒だ..........。

 

 

昨年8月にメジャーデビューしたBEYOOOOODS。研修生出身のメンバー9人とオーディションメンバー3人の計12人で結成されたハロプロで最も新しいグループである。先ほどちょっぴり触れた一岡伶奈ちゃんのように、何年間も研修生で燻っていた子達が多く、デビュー時からこれまで、売れなかった時代の寂しさを埋めるかのような怒涛の供給が凄まじい。

 

デビュー曲の「眼鏡の男の子」はレコード大賞新人賞を獲った注目曲だが、初見時は「何だこれ?」と異質さに戸惑った。だが、聴いていくうちに「異質がなんかいい」と、どんどん好きになっていった。下積みも長い分、新人なのに安定感がエグいし、安心して聴いていられるのもポイントだ。

 

そうやって曲から入った次に、OMAKE CHANNELというメンバーのオフショットやプチ企画多めのチャンネル内でメンバーの人間味をたくさん知った。「BEYOOOOONDS 第1章/第2章」という不定期配信コーナーでは、レコ大やアルバム発売、ツアー発表など、様々な裏側を見せてもらった。その瞬間、一気に「好き」のレベルが次のステージへ達したのだ。

 

押し寄せてくる供給にどんどんのめり込んでいくこの感じ。今デビューしたばかりのSixTONESも、まず曲に出会い、背景の苦節を知り、動画で見せた素の部分に惚れたわけで、デジャヴが凄い。特に動画戦略は現段階で信頼できるし、絶対これからもっと面白い動画を配信してくるに決まってる。カラオケ企画の時点で信頼してるんだから間違いない。

 

ていうか、SixTONESには是非これをやってほしいんだけど。

 


BEYOOOOONDS《MV鑑賞会》アツイ!

 

メンバーが自身のMVを初鑑賞してハシャぎ散らかすだけの動画。ハロプロは最近しょっちゅうこれをやっている。正直一番好きなシリーズなんだよね。メンバーと一緒に見て楽しめるなんてこれほど贅沢なことはない。何ならいつかYouTube Live企画で大々的なプロモーション兼ねてやってほしいくらい。「発売前にカラオケで歌ってみた」は新しい企画だし面白かったから満足なんだけど、もし可能なら「完成後初視聴の興奮」も知りたい。SixTONESがやったら絶対面白いと思う。動画戦略にかかるとどんどん欲深くなる。

 

(追記)

既にあった件。恥ずかしい。FC入んなくても福利厚生ちゃんとしてますね。

 

 


SixTONES -"Imitation Rain" MV preview

 

 

BEYOOOOONDSとSixTONES、年齢も見た目もジャンルも全然違うけれど、境遇と今時な戦略がどこか似ているという「ほんのちょっとのシンパシー」を感じた私。これもまた、私にしかない出会い方だ。メジャーデビューのタイミングに立ち会ったからには、どんな世界を見せてくれるのか成長を見つめてみたい。どちらのグループも、そう期待を抱かせてくれる魅力がある。

 

 

とりあえずシングル曲を聴きつつ、「次の曲出たら聞いてみようかな〜」程度の気持ちでいるから、これはまだ「沼落ち」ではない。今のところ動画コンテンツを中心に楽しむつもりだ。だが、この先はわからない。いつの間にか奥底まで掘っているかもしれないから、アイドルって怖い。だけど本当に面白い。

 

「メジャーデビュー時新規」となったひとりのオタクが、SixTONESという存在に今後どう翻弄されていくのか。それは神のみぞ知る未来。

 

 

Imitation Rain / D.D. (SixTONES仕様) (通常盤) (CDのみ) (特典なし)(シリアルコードなし)

 

Imitation Rain / D.D. (SixTONES仕様) (通常盤) (CDのみ) (特典なし)(シリアルコードなし)

Imitation Rain / D.D. (SixTONES仕様) (通常盤) (CDのみ) (特典なし)(シリアルコードなし)

 

 

*1:今調べたらオールナイトの放送は2019年8月1日で、デビュー発表されたのは翌週の8月8日だったようだ。となるとやはり最初に知ったのは井口のラジオっぽい。

*2:

モーニング娘。‘20、SixTONES・Snow Manを意識?「一緒に話題になって」 - モデルプレス

*3:オリコン週間 シングルランキング 2020年01月20日〜2020年01月26日 | ORICON NEWS モー娘。も12万枚とかなりの好発進。