零れ落ちる前に。

その時々感じたことを、零れ落ちる前に。

「アンジュルムを好きになると友達が増えるんだな」

こちらは#竹内朱莉アドベントカレンダー の最終日に寄せた記事になります。連日Twitterやnoteにアップされる素晴らしい記事や表現の数々を拝見しながら、来たるFINAL LIVEに向けて気持ちを高めている日々です。今日で完走ということで、企画してくださった皆様お疲れ様でした!

 

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2023年6月21日。いよいよ本日、竹内朱莉アンジュルムから卒業する。

 

卒業が発表されたあの日、私の心は凪いでいた。寂しさはなかった。次の夢を見つけた彼女が眩しくて、やっぱり竹内さんってすごいなあと、尊敬の念を募らせるばかりであった。

 

今日までの半年間も、寂しさよりも楽しさが勝った。それは、竹内さんが皆に寂しさを感じさせないよう、常に明るくいてくれたお陰でもある。ジャンボリミッキーを踊って机から落下するという笑撃の卒業発表をかましたり、回転寿司でガチンコ勝負を繰り広げたり、アンジュルムの日常が笑顔でいっぱいになるよう心を注いでくれた竹内さん。オタクに対しても、念願のアルバムリリース・6スマ曲てんこ盛りのラストツアー・初の書道個展開催・ソロ曲入りのラストシングルリリース・横アリ単独公演決定・初のソロ写真集発売・オールナイトニッポンクロスへの出演などなど、次々と嬉しいニュースを届けてくれた。寂しさを感じる間もなく、あっという間に月日は過ぎていった。あと1日で全てが終わるだなんて、まるで実感がない。

 

この半年間、何度も反芻した言葉がある。

 

 

アンジュルムにハマりたての堂島さんが発した名言だ。この言葉は「アンジュルムを好きになったことで、堂島さんにオタク友達ができた」という文脈で発されたものであるが、同時に竹内朱莉率いるアンジュルム=「タケジュルム」の本質を捉えた言葉でもあると思う。

 

竹内朱莉という人は、あっけらかんとした性格で、次々と友達の輪を広げていける人間だ。深掘っていくとシャイで人見知りな一面もあるし、意外と人は選んでいるのかもしれない。しかし、人たらしであることは間違いない。事実、先輩・同期・後輩の誰からも好かれ、慕われている。そんな彼女の性格がそのまま反映されたのが、「タケジュルム」だったと思う。

 

ちょうど4年前、新体制が始動したての頃は、リーダーの重責と、卒業ラッシュの忙しなさで、本調子ではなかっただろう。コロナ禍に入り、少し落ち着いてきた頃、具体的には「限りあるMoment」の「8ジュルム」辺りから、タケジュルムは真価を発揮していった。そして転機となったのは、三色団子の加入。単独ツアーがひとつも無い特殊な時期に、フレッシュな後輩たちとの距離を彼女は率先して詰めていった。三色団子に一番近い先輩である橋迫鈴も、本来の自由奔放さを発揮できるようになり、楽屋の雰囲気はどんどんと明るくなっていく。この頃から「竹内さんがいつも遊びの中心にいる」印象が強くなっていったように思う。もちろんシンプルに楽しいから参加している側面もあるだろうが、10個も年が離れているメンバーにも遠慮せず茶々を入れてもらえるように、「友達」のような距離感で信頼関係を築いていった。

 


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「はっきりしようぜ」のワイワイリップが好きすぎる

 

ちょうど先日出たばかりのインタビュー記事で、川村文乃さんが竹内さんのリーダーシップの特性を説明されているが、非常に簡潔でわかりやすい。和田さんとの対比も的確で、さすかむだ。

 

和田さんはお母さん的な存在で、みんながはしゃいでいるのを遠くから見て「何やってるの〜」と微笑んでいて、しっかりしないといけないときは「ほら、みんな、やるよ!」と引っ張ってくれる感じでした。そして言葉で「こういうグループにしていきたい、ここをもっとこうしたらよくなると思う」と定期的に伝えてくれて、その上で後輩の私たちに「どう思う? どうしたい?」と聞いてくれて。でも竹内さんは逆で、なんならメンバーでいちばんはしゃいでます(笑)。そして、パッションで「一緒に楽しんでいこうぜ!」とそのときの感情が出るほうが大きい。「こうしたい」と言葉で言うよりも、自分で表現してみんなに見せていて、それに私たちが乗っかって燃え上がる感じですね

https://cancam.jp/archives/1302135

 

自らが最前線に出て、次々と仲間をつくっていく。少年ジャンプの主人公のような軽やかなリーダーシップを発揮し続ける彼女の手は、アンジュルムの仲間たちだけではなく、大人たちにも差し伸べられる。その最たる例がまさしく堂島孝平だ。

 

生のステージを何よりも大事にする堂島さんは、コロナ禍の様々な制限をダイレクトに受け、メンタルが低下気味だった。今だからこそ言えることだが、私が初めて堂島さんのステージを見た「YANO MUSIC FESTIVAL 2021~ヤノフェス 歌うスタジオ~」の印象は「怖い」だった。彼のライブはデフォルトで多動さが目立つものだが、この日の激しさはあまり健康的ではなかった。ちょっとヤケになっているように見えた。

 

そんな堂島さんの人生に現れたのが、アンジュルムもとい「たけむろ」だった。彼女たちの明るさ、うるささに心を救われた彼は、いつの間にか現場に足を運んでいた。

 

 

爆速でアンジュルムにハマっていった堂島さんを、アンジュオタは「YES」で囲い込む。あたたかい歓迎を受け、良い意味で調子に乗っていく彼を担いだ神輿は、そのうちアンジュルム本人らの目に止まり、ついに「竹内リーダーとの共演」という形で実現する。そう、ここでも大将が出陣するのである。過度に敬うことも、下手に茶化しすぎることもしない絶妙な距離感を保つことで、1時間足らずの間に堂島さんの心を鷲掴みにした竹内さんは、おそらくその場の思いつきで様々な約束を取り付け、次に繋げていった。日本のトップクリエイターとも臆することなく友達になり、アンジュルムの輪を広げていったのだ。下記記事でも言及されているように、竹内さんの発する引力は、人を、世界を変えていく。

 

あれしたい、これしたいって、わがままな言動にも見えてしまいがちですが、竹内さんの言葉、声色には叶えてあげたい、力になれることはないだろうかと感じさせる何か引力がありますよね。そういった意味で、歌や踊りではない部分でも、やはり竹内さんはアイドルだなぁとしみじみ思います。

竹内さんの言葉 〜夢を叶えるために〜 - われはたけのこ

 

こうして竹内朱莉堂島孝平の間に友情が芽生え、その過程で誕生したのが、「愛すべきべき Human Life」というとんでもない大名曲だ。

 


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改めて、タケジュルムだからこそ生まれた楽曲だとしみじみ思う。竹内朱莉の底抜けの明るさが、誰もを「友達」と認める親しみやすさが、今のアンジュルムを創っているのだ!と、音からも画からも伝わってくる。彼女が引き寄せた楽曲だ。

 

また、余談だが、「Sister Sister」も柔らかく親密な関係性を持つ今のアンジュルムだからこそ任せられた一曲だと思っている。シスターフッドを求める時代の空気と、グループの温度がぴったり一致して誕生した名曲だ。

 

 

こうして堂島孝平は一つの大仕事を成し遂げたわけだが、以後も2人の縁が切れることはない。何故なら、彼らはアイドル-作曲家のビジネスライクな関係ではなく、固い友情で結ばれているからだ。バースデーイベントで共演するという約束を果たしたり、お互いのライブに足を運んでパワーを貰い合ったり、ついには卒業ソロ曲の制作という想像だにしなかった場所に到達したり。「行かなくちゃ」の歌詞を読むだけで、堂島さんがこの短期間でどれほど竹内さんに感化され、愛を浴び、同じくらい愛を返そうと思ったかがひしひしと伝わってくる。一アイドルとして、一歌手としてのリスペクトと、たっぷりの友愛が詰まったとんでもない感謝状だ。

 

で、ふと考えるんですよ。アンジュルムを好きになったタイミングで、もし竹内さんがアンジュルムにいなかったら、どうだったんだろうな? って。そう思うと、あのときの自分がもらったエネルギーは竹内さんそのものだったというふうに思うんですよね。僕はずっとエネルギーをもらっているし、憧れてもいるし、感謝しかない。とにかくありがとうございますっていう気持ちしかないです。

https://cocotame.jp/series/041705/

 

「行かなくちゃ」の歌詞で特に好きなフレーズがある。

 

愛しくて 離れがたいのは 

心を尽くしてきたから

 

竹内朱莉(アンジュルム)「行かなくちゃ」より

 

アンジュルムは、ただそこにいるだけでアンジュルムになるわけではない。たっぷりの愛を注ぎ込むこと。傷ついたら「傷ついたよ」と伝え合うこと。全身全霊心を尽くすことではじめて、愛溢れる場が成り立つのである。竹内朱莉という人は、トップに立ちながら誰よりもそれを体現してきたアイドルなのだ。

 

竹内朱莉さん、ご卒業おめでとうございます。この先の未来でも、たくさんの人の手を取り、どんどん友情の輪を広げていくのでしょう。愛が拡張した先にどんな景色が待っているのか、既に楽しみで仕方ありません。まずは今日の卒業公演、全身全霊で見送らせていただきます。いってらっしゃい!

 

行かなくちゃ

行かなくちゃ

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P.S.

最後に少しだけ自分語りを。私は「8ジュルム」の頃にアンジュルムを本格的に追い始めた「限モー新規」です。その頃はオタクの友達も少なく、現場も基本ひとりっきりで行動していました。ですが、まさに「堂島孝平アンジュルム事変」が起こった頃、とあるフォロワーが企画したコラム誌への参加を契機に、アンジュオタの皆さんの輪に入れてもらい、そこからどんどん友情を深めていきました。まさに堂島さんの言った通りのことが、私の身にも起きたのです。当初はオタク話に花を咲かせるだけで十分楽しかったのですが、気付いたら自己開示をするようになり、心の奥底まで見せ合えるかけがえのない関係性に発展しました。こんなコミュニケーションがヘタクソな私を快く迎え入れてくださり、さすが「YESから入るアンジュルム」のオタクだなあ…と感激でした。心を尽くせる場所に出逢えたのは、すべてアンジュルムもとい竹内朱莉さんのおかげです。本当にありがとう。アンジュルムも、アンジュルムのおかげで出逢えた大好きな皆さんも、今後ともどうぞよろしくお願いします!

 

そして、竹内朱莉さんが去った後の「かみジュルム」でも、新たな出会いがあるのかと想像すると未来は明るいなあと思います。新たな夢を臆せず口にできる今の彼女たちなら、きっとさらに大きな輪を広げていけると信じています。全国民がアンジュルムを好きになる日は、そう遠くないのかもしれません。BIG LOVE!