零れ落ちる前に。

その時々感じたことを、零れ落ちる前に。

2023年に読んだ漫画いろいろ

えるれさんの記事に触発され、私も2023年に読んだ漫画で特に印象深かった作品をリストアップしました。守備範囲はほぼジャンプ+、まれにコミックDAYSです。

 

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読切

「さいごの宇宙船」

著:田中空 掲載:少年ジャンプ+

 

『タテの国 』『ドラゴンの子』で著名な田中空先生の新作読切。と書いた矢先、本日新作読切が公開されました。田中先生の作品は厚みのある世界観、クセの強いキャラクター、次回への引きの強さなどが特徴で、作品全体からSFへの熱い思いが伝わってきます。私は世界観を飲み込むのが苦手でSFが得意ではないのですが、それでも先生の作品に惹かれるのは、難解な世界に負けないようキャラクター達が藻掻き躍動する人間臭さに魅入られたからだと思います。『さいごの宇宙船』はこれまでの作品と違って無人宇宙船しか登場しませんが、宇宙船でさえ人間臭く、欲望に満ち溢れています。孤独な彼らの欲望の先に、この世界がある...と考えるのも面白いよね、という締め方が実に見事でした。

 

「マカとルリ」

著:丸梅千代子 掲載:少年ジャンプ+

 

日常系?コメディ?ホラー?ミステリー?ラブコメ? 30ページ程度の短い尺にもかかわらず、最後の最後まで翻弄され続けた衝撃の作品。マカとルリのズレた掛け合いが面白く、作者のギャグセンの高さがうかがえるので、ひっそり連載化を期待しています。

 

「生贄ちゃん生還せよ」

著:喜多川ねりま 掲載:少年ジャンプ+

 

因習村ホラー×ギャル×ヤンデレ。「ワクワクの夏」が秒で終了する出オチがもう最高なのですが、本格的な因習村ホラーを経て、女女の逆襲劇に発展していくジェットコースターのような展開が痛快です。怖いところはしっかり怖いのに、ヤンデレちゃんのイカレ具合が恐怖を上回ってくるところとか、ホラーとギャグの塩梅が絶妙です。

 

「地獄楽 読切「勿怪の森」」

著:賀来ゆうじ 掲載:少年ジャンプ+

 

大名作「地獄楽」がカムバック!別格の面白さでした。「サマータイムレンダ」「SPY FAMILY」と並んで連載していた頃の月曜は楽しかったな...。画眉丸のキャラクターが十二分に立っているので、この読切の方式で時々帰ってくるだけで短編集が作れそう。ガキンチョ共を真顔で手懐ける画眉丸が可愛い。

 

「looking for」

著:本田三五 掲載:少年ジャンプ+

 

友達のいじめを主軸に、養護教諭不登校生徒が少しずつ対話を重ねるお話。事なかれ主義の大人たちと違い、正面から生徒を見つめ続けた養護教諭がかけた言葉が、雨上がりの描写と重なって染みました。「失くしものをさがす」という現実での行為と心理描写を重ねるのもシンプルながらグッときます。

 

「なんにもない、なんでもない」

著: 藤野ハルマ 掲載:少年ジャンプ+

 

「なんにもない」少女と、ある老人の交流。無愛想だけど理知的で優しい「じいちゃん」が、悩める少女に対して起こした行動が意外ながらとても良くて...。血縁も地縁もない相手にあれを見せたいと思ったこと自体が信頼の表れだし、先を生きる者の姿として誠実だなと。大きな動きはないけど、じんと染みるお話でした。

 

「道徳の子」

著:沙ともゆき 掲載:コミックDAYS

 

きょうだい児の抱える苦しみを真っ向から描いたお話。「妹のために良い子であらねば」「妹のために多少のわがままは我慢しなければ」。そういった自制の積み重ねが寛太の心をじわじわと追い詰めていく。ハンディを持つ娘の養育をひとりで抱えなければならないお母さんの気持ちも理解できるが、だからといって寛太の痛みも無視されていい訳がない。ようやく理解者を得られても、一時しのぎにしかならない。ままならない現実が迫ってくる苦しい物語でした。彼は幼い頃の原点に立ち返って覚悟を決めますが、結局のところ「好き」だけじゃどうしようもないから苦しんでいるわけで、何の解決にもなっていない。「道徳の子」であり続けるしかないと諦めていく結末が何ともリアルです。この漫画をはじめとする当事者らの語りを社会が受け止め、課題として認識し、私的領域に押し込めず公的にサポートしていく...といった動きに繋がればいいんですけど。まずは読者が「うちは全然大丈夫だよ」などとマウンティングをとらずに真正面からこの話を受け止めることが出発点かな。あと先日バズってたツイートのような話も漫画内で少し描写されていましたが、障害者への漠然とした忌避感や、「リスク回避」を盾にした人権侵害的価値観は、結局根っこにある人権教育不足から来るものではないかと思いますし、「人権≠思いやり」の図式を大人である私たちが意識し、社会通念として浸透させていくことが急務ではないでしょうか。

 

「干からびたミミズ」

著: 河野大樹  掲載:少年ジャンプ+

 

プロの絵描きになるために必要な「努力だけでは作り出せない強烈な『偏り』」。そんなものはいらないから普通でいたい...と願っていたのに、ある事件をキッカケに手に入れてしまう。そんなシンプルなプロットながら、「干からびたミミズ」という示唆的なフレーズひとつで引き込まれてしまう強烈なお話でした。

 

「追燈」

著:岡田索雲 掲載:webアクション(現在は公開終了。以下単行本またはKindleで販売中)

 

 

関東大震災の際に流布された「朝鮮人が井戸に毒を入れた」というデマを発端とする大虐殺。その一部始終を提灯小僧視点で描いた作品で、直視するにはあまりにも惨過ぎる、けど絶対に直視しなければいけない歴史が濃縮されています。2023年9月1日にはじめて無料公開された際に読んだのですが、数ページ続く見開きに書き込まれた夥しい数の残酷な証言を前にして、思わず一度閉じてしまいました。朝鮮人犠牲者追悼式典へ追悼文を送らない某知事や、「政府内に記録が見当たらない」などと白を切る某官房長官の顔面に叩きつけてやりたい。昨年は映画『福田村事件』が話題になりましたが、こちらの作品も同じくらい広く読まれてほしいです。

 

 

連載

「接客無双」

著:鳩胸つるん 掲載:少年ジャンプ+

 

『剥き出しの白鳥』『ミタマセキュ霊ティ』などイカれたギャグ漫画を生み出し続ける鬼才・鳩胸つるん先生の最新作。2023年3月に始まり、12月で早くも完結してしまいましたが、安定の奇天烈鳩胸ギャグと王道アクション漫画テンプレが見事に融合した大傑作でした。「接客」だけでバトル漫画を一作生み出せるなんてどうかしてるぜ。『鬼滅の刃』の「柱」、『BLEACH』の「護廷十三隊」にあたるのが、プロのクレーマー組織「九礼無(クレーム)」。そいつらとの長い戦いが始まるのか...と思いきやほとんど出オチで終わるところとかアホです。

 

「スクールバック」

著:小野寺こころ 掲載:サンデーうぇぶり

 

糸目用務員さんと悩める高校生たちによるお悩み相談形式の人間ドラマ。生徒の悩みがステレオタイプでなく非常に多様で現代的なので、「大人はわかってくれない」という感覚がとてもリアル。そんな彼ら彼女らの悩みをしっかりと受け止める用務員さんの存在が作中の子たちにとっても、読者にとっても救いです。『違国日記』もだけど「思春期の頃にこんな大人がいてくれたらなあ」と羨ましく思うし、現実でも「こんな大人」との接点が少しでも増え、孤立を防げるような社会になっていくことを望みます。

 

「スケルトンダブル」

著:コンドウ十画 掲載: 少年ジャンプ+

 

今ジャンプ+で一番面白い異能力バトル漫画。本誌で連載されている『アンデッドアンラック』同様、バトル漫画のロジカルな側面が好きな人にも、ウェットな側面が好きな人にもちょうどよく刺さる漫画だと思っています。私は後者なので透明人間の能力である「UB」周りの設定はそこまで呑み込めてないのですが、主人公・荒川ヨドミ周りの心理描写が繊細で上手いなあ...と毎度唸っており、特に19話~22話のヨドミ過去編はぼろ泣きでした。『スクールバック』とも被りますが、「大人はわかってくれない」という少年少女の絶望にカウンターを入れる大人が現れる展開に弱いんだよなあ。味方側の大人がとても理性的でノーストレスという点で共通する『ワールドトリガー』読者にもおすすめです。

 

「DYS CASCADE

著:中川海二 掲載:コミックDAYS

 

『ROUTE END』『環の影』で名を馳せた中川海二先生の最新作。『ROUTE END』はジャンプ+の中でもトップクラスに好きなので、中川先生のサイコ・サスペンスがまた読める喜びといったら。終わってみると、前半が警察視点の推理編、後半が容疑者視点の真相編できっかりと分かれており、読み味がだいぶ違います。中川先生の作品は真相が明かされてからが本番だと思っており、今作の本番も濃密で悪どく、後味の悪さは格別でした。キツイ性加害描写が連続するのと、犯人の欲望の拗れ方があまりにも...なので万人向けではありませんが、読み応えのある一作です。

 

「正反対な君と僕」

著:阿賀沢紅茶 掲載: 少年ジャンプ+

 

言わずもがなの人気青春漫画。「世は大言語化時代!」な昨今にぴったりフィットする現代的なラブコメです。春先に唐突に一気読みチャレンジをし、見事に射抜かれました。登場人物全員やさしくて素直でかわいい!んですが、私はちょっと拗れ気味の性格の平が特に好きです。陽の者たちに囲まれてちょっとずつ柔らかくなっていくのが...良い...。平にとっての「正反対な君」に位置づけられるのはズマで、タイラズマの腐れ縁的な絡みが愛おしくてたまらん~~のですが、どうか恋に発展せず......そのままでいてくれ........と願掛け中。こんなに「付き合うな!!!」と思った組み合わせは初めてです。

 

「人造人間100」

著:江ノ島だいすけ 掲載:少年ジャンプ

 

昨年ジャンプ本誌で連載されていた人造人間モノ。全36話+番外編なので打ち切りの部類に入りますが、鬼滅のようにヒット作ルートに入ることもあり得たのではないかというくらいの隠れた傑作です。(鬼滅も売れ線ルートに乗ったのは相当な奇跡だと思っているので)。「人と化け物はわかり合えない」というこの手のジャンルにありがちな命題を、そのまま「わかり合えない」方向性に貫き切ったのはお見事。最終回後の特別番外編の題が「蛇足」なのもその辺りを徹底していてお洒落。

 

「違国日記」

著:ヤマシタトモコ 掲載:FEEL YOUNG

 

いや~~ついに完結してしまいました。もう人生のバイブルといっても過言ではないです。詩で思いを伝えるところが、しかも自身のコラムに綴るところがとことん槙生ちゃんらしい。こちらも徹底して「他者とはわかり合えない」を描き続けた上で、「それでも何かしてあげたい」という部分を大事に伝えようともがいた作品だったなあと。実写映画が公開されるタイミングでもう一度いちから読み直したいな。青山ブックセンターのヤマシタトモコ展で「HER」「スニップ,スネイル&ドッグテイル」「ジュテーム、カフェ・ノワール」も購入したので今年はもっとヤマシタ先生の過去作を掘り下げていきたい所存。

 

青野くんに触りたいから死にたい

著:椎名うみ 掲載:アフタヌーン

 

突如漫喫欲が出た時に一気読みしました。長らくゲロ甘ラブコメだと勘違いしており、本格的なホラー作品だと知りびっくり。中盤の土着信仰絡みの怪異描写とか凄かった。10巻、11巻は青野母にフォーカスし、青野くんがおかしくなっていった真相を知るわけですが、「子どものまま大人になる」ことがいかに深刻なことなのか(大人のふりをして彼女を搾取した周りの人間たちも十分最悪なのですが)、依存先が子に向くことがいかに子にとってストレスなのか...など、虐待家庭の問題にグッと踏み込んだ話が続き、解像度も異様に高い。我儘な弟への怒りがピークに達して水族館に置き去りにしようとする場面とか、青野母も青野くんもとった選択肢が最悪なのだが(しかも母は「本気で言ったわけないでしょ!」などとのたまう...)、それくらい全員余裕がないし、子がわがままでいられない環境の時点でもうとっくに崩壊しているのよ...と頭を抱えました。この辺りの描写は「道徳の子」にも通ずるところがあります。そんな青野くんの境遇を知った上で、優里は何を選択するのか。そもそも儀式を止められるのか。終盤戦な雰囲気がするので、どうかハッピーエンドであってくれ。

 

残酷な神が支配する

著:萩尾望都 掲載:プチフラワー

 

今もなお前線で活躍されているレジェンド・萩尾望都先生の名作。ジャニー喜多川の性加害問題が明るみになった際、少年に対する性的虐待を真っ向から描いた漫画作品があると聞きつけ読みましたが...あまりにも惨い話で言葉を失いました。母の再婚相手から性行為を迫られた少年=ジェルミが次第にエスカレートする過激な虐待に逃げ場を失っていく話なのですが、母を人質にとって加害を続ける継父=グレッグのやり口が非常に狡猾で、「どうして告発しなかったの?」なんて口が裂けても言えません。正常な判断力のある大人でさえ絡めとられているわけですから、高校生のジェルミにできるわけがない。ジャニーの一件も、映画界や芸能界で起きている性加害も、異常な性欲/性癖が加害行為の原因と思われがちですが、グレッグのやり口を見ていると、根っこを辿ると「征服欲」こそが彼らが最も満たしたい欲望なのではないかと思います。その後ひと悶着あり、グレッグの死をもって地獄から解放されても、ジェルミはグレッグを告発できないし、ようやく継父の長男=イアンに話すことができても、「そんな訳はない」と否認されてしまう。加害者の死後も続くジェルミの長い苦しみは、ジャニーの一件を重ねずにはいられません。ジャニー側の肩をもって「死人に口なし」などと簡単に言う人が散見されますが、加害者が亡くなった途端に被害者がすべての苦しみから解放され、なんでも話せるようになるほど単純なことか?と問い質したいですし、まず被害の否認をやめてからだろうよ、と強く思います。とはいえ、第二の主人公とされるイアンの「父を信じたい」という心情は共感できるし、マジョリティー側の視点として非常にリアル。被害者と加害者の息子の両方の視点から、成長過程に受けた性的虐待がどれほど心に影を落とすものなのかに迫った力作でした。

 

今作と並行してリチャード・B.ガートナーの『少年への性的虐待―男性被害者の心的外傷と精神分析治療』も近所の図書館で借りて読んだのですが、キツかった~......。こちらの本では性的虐待を「虐待者が自分の欲求を満たすために、まだ自立できない弱い立場にある被害者に対し、力の差からくる優位な立場を利用して行う性的行動(p31)」と定義し、続けて「それは『子どものしかるべき欲求や発達状況を考慮せずに、大人が自分の問題を解決したり、自分の欲求を満足させるために、まだ未熟な子どもを悪用すること』である(p31)」と記されており、まさにグレッグの行為と一致するなと。ジェンダー論やセクシュアリティ論、マスキュリニティ論の角度からも詳細に分析されているため、現代にも通用する専門書だと思いました。図書館で借りるしか読む方法がないので復刊してほしい...。

 

「環と周」

著:よしながふみ 掲載:ココハナ(cocohana)

 

様々な時代の「環」と「周」の繋がりを描いたオムニバス形式の作品。集英社オンラインのインタビュー記事から興味を持ちすぐに読了しました。各話で時代も関係性もがらりと変わるので、人によって好みのエピソードが分かれそう。私は余命短い女性と病気の子どもの短い交流を描いた3話と、戦争の傷を埋め合う男達を描いた4話がお気に入りです。

 

「ふきよせレジデンス」

著:谷口奈津子 掲載:月刊コミックビーム

 

2023年は『今夜すきやきだよ』のドラマに始まり、谷口奈津子作品を沢山読んだ年でした。『今夜すきやきじゃないけど』『大切なすあまへ』『じゃあ、あんたが作ってみろよ』『彼女と彼氏の明るい未来』...。いずれも面白かったのですが、特に気に入ったのが『ふきよせレジデンス』。同じアパートに住むある不思議なコンビニ店員を軸に、「ひとり」を生きる老若男女が繋がっていく話です。やさしくて、ちょっと毒っ気もあって、けれど羽毛のようにあったかい谷口奈津子作品の決定版のような一作でした。単行本カバーが素敵な淡い色合いで、本棚から取り出して机に置いておくだけでも癒されます。

 

天使なんかじゃない

著:矢沢あい 掲載:りぼん

 

友人に強く後押しされる形で、今更ながら矢沢あい先生の大名作を一気読みしました。最高。𝓑𝓘𝓖 𝓛𝓞𝓥𝓔……。ベタ甘なラブコメだと思っていましたし、実際そうなのですが、それ以上にマミリンと翠の友情物語として読んで号泣しました。「あたしは 冴島翠みたいになりたい」とか「自分に誠実であれば 胸を張っていられるものなのね」とかさ~~......。極めつけはイギリス留学を諦めようとするマミリンをタキガワマンと翠で引き止めようとする回。あのマミリンからそんなこと言われたらさあ............。21歳の藤原基央も完全版第4巻にてマミリンへ熱烈なラブコールを寄せており、時を超えて固く握手。嗚呼マミリン。

 

「トライ・ラブ」

 

著:三澄 まとめ先:min.t (ミント)

 

最後は商業誌の作品ではありませんが、Twitterで見かけて気に入った作品。男女混合3人カップルの日常を描いた可愛らしいお話です。いわゆるポリアモリーな関係を実践しているため、モノガミー規範を前提とする周りから不審な目で見られてしまいますが、主人公達の口から「ないがしろにされてないよ」「思ったより楽しんでいる自分を知りました」などといった言葉がするりと出てくるところから、この3人の関係がかけがえのないものになっていることが伝わります。荻上チキさんのルポ「もう一人、誰かを好きになったとき―ポリアモリーのリアル―」にて、ポリアモラスな人物の描写は「過程型」(ラブコメのハーレムから1人を決めるヒロインレース)、「破滅型」(複数愛したせいで破滅...)、「改心型」(結局一対一が一番だよね)に分別され、あくまで物語の途中の「不安定な状態」と位置付けられがちという指摘がありますが、この作品はそのどれでもなく、二人になるまでの過程ではないことを明示しているのが素晴らしい。16話の淡井くん、愛おしすぎてちょっと泣きました。

 

 

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書き始めたら長くなってしまった!2023年は漫画を通して「こうありたい」と思える大人たちと沢山出会えた1年でした。年齢的にだんだん視点が大人側に寄ってきたので、理想的な大人との出会いを求めているのかもしれない。今年に入ってから読んだ作品だと『ダンジョン飯』のセンシとかね。彼は料理のことばかり考えているし頑固なところも多いけど、あの誠実さは一大人として見習いたい。うん、今年もいい出会いが沢山ありそうな予感がしています。