零れ落ちる前に。

その時々感じたことを、零れ落ちる前に。

20181227 「仮面ライダー電王ナイト」レポート 〜電王は続くよどこまでも〜

どうも、ログ(@exloyrog)です。

 
世間が「仮面ライダークイズ」なる未来のライダーの話で盛り上がってる中(特オタの妄想がめちゃくちゃ面白い笑)、昨晩はとあるイベントに行って参りました。

 

 
 
 
俺、参上!
 
 
仮面ライダー電王ナイト」です!
 
 
最新作「平成ジェネレーションズFOREVER」と、電王の映画2作品(「俺、誕生」「さらば電王」)の上映、そして白倉プロデューサー、武部プロデューサー、脚本家の小林靖子さん、モモタロス役の関さん、ウラタロス役の遊佐さんのスペシャトークもあり、まさに「電王」のためのイベント。つい先日深夜の発売開始からわずか2分で完売(!)するというプレミアムすぎるイベントに、何とも運が良いことに、行くことができました。平成最後に最高の運を使った気がする。
 
スタッフ、キャストの皆さんは面白い裏話盛り沢山で、皆終始笑っぱなし。本当に愛が溢れる空間でした。こんなプレミアムイベントに来るくらいだから、客層も熱心なファンの方だらけ。3本の映画に一緒に泣いたり笑ったりと、上映イベントだからこその楽しい映画体験をすることができました。
 
 
※記憶を頼りに、感想を交えながら書くので、忘れちゃった・曖昧な部分もあるかと思いますが、その辺りはどうかご容赦ください。
また、平ジェネに関する重要なネタバレを含みますので、ご注意ください。
 
 
 
 
 
 

アットホームな一夜の開幕

 
「平ジェネFOREVER」の上映が終わり、拍手に包まれた会場。私は観るの3回目ですが、初めての方も結構いらっしゃるようでした。だから例のシーンでは物凄い歓声というか、悲鳴が沢山上がり......皆さん啜り泣いてましたね。3回目の私も泣きました。隣の女性客2人組が凄い良い反応をしてくれたので、一緒になって感情を剥き出しに鑑賞できたなと。やっぱり客層って大事だ。
 
少しネタバレで恐縮なんですが、3回目に観て泣いたシーンはサプライズの場面よりむしろその後のアタルくんでした。「記憶こそが時間」という御本人からの熱いメッセージを受け取った少年が、「僕たちが覚えている限り、仮面ライダーはいるんだ!」と悪に啖呵を切る。もう涙が止まりませんでしたね。シンゴくん、アタルくん共に素晴らしいゲストキャラでした。フータロスも良い奴でほっこり。
 
そして上映後、「てれってってってー!」という電王の音楽と共に登壇されたキャスト、スタッフの皆様。生白倉さん!生武部さん!!生靖子にゃん!!!生関さん&遊佐さん!!!!!と開幕から興奮しっぱなしでした。舞台挨拶系のイベントに参加するのは何気に初めてだったので、司会の麿さんも「生麿さん!」と興奮したりも(笑)
 
 
早速始まったクロストークの第一印象ですが、声優さん御二方は流石話がお上手。繰り出されるテンポの良いお話の数々に笑いまくりましたね。靖子さんは声優さんに圧倒されて少し控えめでしたけど、このような公式イベントへ参加されるのは何気に初とのこと。「アマゾンズ」やTTFCのイベントには顔を出されている印象ですが、それも最近のことですしね。
 
白倉「いつもお酒飲んでますね(笑)」
 
白倉さんは画面越しやインタビューでよく見かけるようになりましたけど、飄々としてユーモラスな方でした。かつ、「ネクタイ」と書かれたネクタイも似合う紳士。「ジオウとかいう電王のパクリがあるそうで......」と自虐を交えつつ、根底にあるライダーに対する向き合い方は真摯で、流石平成ライダーというコンテンツを作ってきた第一人者だなと。
 
武部Pはファン側が望んでいることをグイグイ白倉Pに言ってくださるのが面白かったですね。Pとしての立場を守りつつ、こちら側にも寄り添ってくれる中間のスタンスというか。白倉さんに「レジェンドから逃げない!」と強く言ってくださったのも武部さんですし、彼女も第一人者といっていいほどの方だなと改めて感じました。あ、あと遊佐さんによる武部Pのモノマネ面白かったです(笑)
 
 
さて、今回の「平ジェネFOREVER」で電王がかなりフィーチャーされた訳ですが、関さんと遊佐さん曰く「毎年のように戻ってきてるから久しぶり感はない」。だから役も染み付いていて、「どんなんだっけなー」ってことは全然ないそうです。流石タロスの皆さん。
 
電王が(関わる)現場はいつもアットホームで、温かく楽しい。そんなお言葉を聞けてこっちも温かくなりました。
 
 
遊佐さん「お客さんもアットホームだよね!タロスが出たら「久しぶり!」という拍手というよりは、「またこいつら出てる〜」みたいな安心した拍手(笑)」
 
 
ちなみに今回のお客さん、女性客が殆どで、年齢層も平均30代って感じでした。流石電王。こういうイベント初参加でしたが、女性ファンの根強さが分かります。
 
 
白倉さん「男3人しかいなくない?」
 
一同「それはない!(笑)」
 
 
 

健くんのこだわりとサプライズ

 
そして健くん出演に関する話を封切ったのは靖子さん。健くんが出るかもという話と共に白倉Pから執筆依頼を受けたそう。電王パートは全部靖子さんが担当で、既報の通り各所に極秘事項として隠されていたのですが、まさかの下山さん(冬映画&ジオウ脚本)にも伝えてなかったとのこと。遊佐さん達に最初にメールで送られた台本も、そのシーンだけペラ紙(笑)
台本の「シーン93」と「シーン94」の間に、「シーン93B(ここAって言い直してたかも。数字も間違えてたらすいません)」として極秘に存在したのが電王パートで、最初に渡された台本では誰も間に何かあるとは気付かないように仕組まれていたのです。凄い。
 
 
そんな極秘で撮影が決行された電王パート。U良太郎としての登場は健くん側が提案したという凄い話が聞けました。現在の役者・佐藤健のイメージと野上良太郎というキャラクターのイメージの乖離を気にされていたのも理由のひとつですが、何より「夢を壊したくない」という愛ある理由に感動。
 
白倉「だって10年後の良太郎が出てきて髭生やしてたら嫌でしょ?」
 
 
この話、トークの後に「俺、誕生!」を観て尚更納得しました。というのも、良太郎ってこんなにナヨナヨしたキャラだったんだという(笑) 想像の倍でしたね。電王を観るのはかなり久々だったので忘れてました。
 
そのキャラクター性を考えると、確かに今の健くんが演じるのはちょっと違うし、「10年後の野上良太郎」よりも「夢を壊さないこと」を優先してくれたのは、何だか健くんの電王愛が伝わってきて嬉しかったなあ。
 
 
 
ちなみに極秘だったからこそのキャストさんの楽しみだと思うんですけど、関さんは初日夕方にお忍びで映画を観に行き、反応を心待ちにしていたそうです。客層は男だらけで、例のシーンでは「オオオオオオオ」という低めの悲鳴が(笑)
 

ちなみにサプライズがどれだけ徹底されたのかは、先日終了した『仮面ライダージオウ 補完計画』にて詳しく触れられています。

 

exloyks.hatenablog.com

 

 

また、声優さんの収録は、関さんと遊佐さんが一緒で、てらそまさん、鈴村さんは別だったそうです。そして元々渡されていた靖子さんによる台本は、高岩さんらタロスのアクターさんによってめちゃくちゃに(笑) 白倉Pは高岩さんにモモや電王のアクターをお願いした時、「おぐ*1リュウタやるならいいよ」という謎のオーダー。そのオーダーで、モモとリュウタのはちゃめちゃな絡みが生まれたそうです。おぐらさんが2週間で減量させられた話も笑った。
 
 
タロス達の掛け合いもですが、観客側も印象深かったモモとU良太郎の掛け合いについて、
 
関さん「本編最終回で良太郎が言った「いつか未来で」という素晴らしい台詞がこうして現実になって、本当に嬉しいです」
 
とステキなコメント。これに対し、
 
靖子さん「あの台詞はギリギリ追い詰められてた時のやつですね(笑)」
 
とカラッとした証言でしたけど、追い詰められてても素敵な結末を用意することができたのは本当に靖子さん様々だなあと。あのエンドだったからこそ、路線が「平ジェネFOREVER」という未来に繋がったんだなと、感無量でした。
 
 
遊佐さんのU良太郎への声の当て方については、当初2パターンあったとのこと。すなわち、当時のようなウラの雰囲気パターンと、現在の佐藤健に寄せた大人びたパターン。結果採用されたのが後者で、
 
遊佐さん「今の健くんの雰囲気と上手く溶け合うように演じました」
 
本編ではあり得なかった、健くんと遊佐さんの声が同時に聞こえるという現象がここに叶い、かつ違和感が無かったのは素晴らしいなと。健くん、遊佐さんがお互い信頼し合ってきたからこそできたことだと思います。
 
 
 
 

電王、そしてライダーへの愛

 

壇上には上がられませんでしたけど、てらそまさん(キンタロス)、鈴村さん(リュウタ)、石丸さん(オーナー)のコメントを麿さんが代読。事前アンケート形式で、3つの質問に答えられていました。皆さんとても温かいコメントでしたが、印象的なのは鈴村さん。タロスでの収録は久々感なく、アットホームな感じでしたが、良太郎こと健くんが出てきた時は画面越しに鳥肌が立ったと。当時を思い出し、そこから確かに11年も経ったんだなと感慨深げでした。
 
あと、石丸さんがこの日に向けて仕込みをしてきたという話も。どう考えても例のスティック捌きの話ですね(笑) あれは全部石丸さんがご自分で用意されてきて、アドリブでやったという。またもやアドリブで、やはり電王パートは台本通りに行かないもんだと。そういう楽しい雰囲気もあって、「アットホーム」と感じるんだろうなと伝わってきました。
 
御三方のコメントはこちらの記事に。
 
 
話が前後して申し訳ないのですが、もう一つ「平ジェネ」に関する話。終盤の一斉バイクシーンは、山口監督が「絶対やりたい」と発言して決まったシーンでした。
 
白倉「車に乗ったり龍に乗ったりしてるやつもいたけどね(笑)」
 
そう知ってから思い返すと、平成ライダーのほとんどに助監督として携わってきた山口監督だからこそできた、ライダー愛炸裂のクライマックスだったなと。クウガのバイクアクションとかも当時のままでしたもんね。あれリアルタイム世代は泣いてそう。次々と爆発の中を駆け抜けるライダー達のバイクアクションに胸熱でした。
 
遊佐さん「そりゃ仮面「ライダー」だからね!電王いっつも電車の中に乗ってたけどね!」
 
笑いながらも、電王がバイクで駆け抜けるシーンには熱くなったそうです。
 
 
また、終盤の展開は「バイクアクション」ありきで行われ、そのためにはどうライダー達を動かすか?と考え、最初に白倉Pが挙げた案は「アナザークウガから逃げるライダー達」という流れ。でもそれに対し武部P、
 
「ライダーが逃げてどうするの(笑)」
 
というツッコミから、アナザークウガを追うライダーという構図になったとか。どちらにせよ、街からいつもの山へと向かう流れは「いつものやつだ!」となりましたけどね。何で破壊したい敵が人のいないところに行くんだと(笑) まあそういうところも含めてライダーが好きなんですけどね。
 
 
 

電王とは何か

最後に、「あなたにとって『電王』とは?」という質問で締めくくり。
 
武部P「平和なライダーだった。敵は馬鹿だし、話もコミカル。だから当初は「子ども向けだしいっか」と開き直っていたら、まさかこんなに大人の、しかも女性ファンが沢山できるとは思っておらず嬉しい」
「この先も電王で大きいことやれたらいいな〜と、たまに白倉さんや靖子さんの元で囁きたいなと思います。10周年やれなかったしね」
 
白倉P「デンライナーがこんなにロマンがあり、愛着溢れるものになるとは思ってなかった。今のタイムマジーンとか見てると何だそれ?って感じで。」
「こんなに長いこと愛してくださってありがとうございました」
 
靖子さん「電王は裏に大企業やら悪いやつはいなくて、言うなればライダー界のプリキュア。だから女の子にも好きになってもらえたのかな」
「電王がこんなに長く愛される作品になったのはむしろ悔しい。これを超える作品を生み出せたらなと思います」
 
遊佐さん「やっぱり異色。僕らにとって「仮面ライダー」は孤独に戦う正義のヒーローだったけど、僕らは世界とか人類救う気なかったもんね(笑)」
 
 
関さん「電王という作品に関われたのは神さまからのご褒美。こんなに愛される作品に関われて嬉しい。」
「だから、もう一回くらい、ご褒美ちょうだい?(笑)」
 
 
 
......特に白倉さん辺りコメントの記憶が曖昧ですが、デンライナーロマンと仰ってたのは確かです。最初は「電車のライダー!?」と言われていたのが、「これだよこれ!」と思えるようになったのって、本当に凄いですよね。汽笛だけで連想できちゃうんですから。
 
武部さんの「また大きいことやりましょう」発言、靖子さんの「超えるものを作りたい」宣言、声優さんお2人の愛あるコメントも聞けてとても素敵な夜を過ごせたと思います。この後、「俺、誕生!」と「さらば電王」を見てまたほっこりできましたしね。タロスやジークが登場するたびに笑いが起きて、皆さんが仰ったように「平和な世界」を実感しました。とにかく優しい世界観なんですよ、電王は。
 

 

 

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本編からはや11年。タロス達の客演はほぼ毎年あったので電王自体が久しぶりって感じはしませんけど、今回の登場の仕方はやはり感動というか、今までにない気持ちになりました。演じてくれた(だけでなくちゃんと考えて出てくれた)健くんもそうだし、声優さんもだし、サプライズを企画した白倉さんはじめスタッフの皆さんも、本当に有難いなと。
 
10周年を超えても、電王は続くよどこまでも。そんな公式からの嬉しいメッセージを噛み締めて、またライダーを愛していきたいと思います。
 
 
 
 
あ、あと「いつか未来で」が叶ったなら、「いつかの明日」とかも叶う日が来たらいいな。他の作品も勿論ね。東映さん、ずっと付いていきますので何卒。
 
 

 

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*1:おぐらとしひろさん。JAE所属でリュウタロスのアクターさん。