2004年に放送された「平成ウルトラマン」の1作品、『ウルトラマンネクサス』。その放送から15年が経ち、先日池袋にて、とあるプレミアイベントが開催されました。
『ウルトラマンフェスティバル』、略して「ウルフェス」が開催されている池袋サンシャインシティの会場が静まりかえった頃。昼間のメインの客層となるちびっ子たちの姿は見えず、列を作るのは大きなお友達の皆さんでした。もちろん、私も御多分に漏れず。皆揃って、期待と緊張が入り混じった複雑な表情を浮かべたように思います。まるで「同窓会」にやってきたかのように。
「再会-リユニオン-」と題して催された『ネクサス』の記念イベントには、当時ナイトレイダー（『ネクサス』における防衛隊）として人々を守った戦士達が駆けつけてくれました。孤門くん、副隊長、和倉隊長、平木隊員、石堀隊員。更にはデュナミストの一人である憐と、孤門くんの彼女さん・リコちゃんまで。総勢7人のオリジナルキャストが集い、かつての思い出話に花を咲かせるという、ファン感涙必至の催しです。
イベントの内容はマイナビの記事にて、ほぼフル尺で語られていますので割愛しますが、一つ号泣したエピソードを。
まあ、こちらも記事内で触れられていますが、見事すぎる最終回再現を生で拝見することができたのです。ナイトレイダー内での衝撃の展開から、副隊長の絶叫変身、そして「再現」ではないのですが、アンファンスvsダークザギという夢の対決も。もしやこの流れは...！と想像した矢先に、副隊長の前に立つ孤門くんが眼前に現れました。「諦めるな！」と、15年分の思いを乗せた観客の叫びを受けて、彼が発した言葉は、「絆.....ネクサス！」。天高くエボルトラスターを掲げ、力強く雄叫びを上げて。この世界に再び、銀の巨人が降り立ったのです。
最高の変身と、最高の対決を目の前で味わえるなんて予想だにしておらず、本当の本当に、涙が止まりませんでした。
他にも憐が変身するジュネッスブルー、闇から生まれしダークファウスト、会場に姫矢さんは不在だったけれど、姿を見せた赤の巨人ことジュネッスなどなど。『ネクサス』に登場した巨人はほぼ勢揃いという、大盤振る舞いの一夜でした。キャストの皆さんも素敵な方々ばかりで（特に平木隊員役の五藤圭子さん、素であの凛々しいお上品な美声を発揮してて、なんかもう声にならない感動が(笑)）、ポンポン出てくる話題に数々に、ずうっと聞いていたいなあ...なんて気持ちになりましたよ。バックに流れるサウンドは全て川井憲次氏の名曲で、更に昂っちゃうという。
ウルトラマンネクサス オリジナルサウンドトラック(1)~Fight the Future~
- アーティスト: TVサントラ,Project DMM,松井五郎,川井憲次,籠島裕昌
- 出版社/メーカー: 日本コロムビア
- 発売日: 2004/11/25
- メディア: CD
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そんな素敵なイベント内で発表されたのは、公式チャンネルでの週配信決定の報せ。ちょうど昨日より、『ウルトラマンネクサス』が毎週配信開始になりました。マジかよ円谷さん。ありがとう円谷さん。何気に「『ネクサス』をリアルタイムで視聴する」という体験は、ものすごく貴重です。
「ウルトラマンネクサス スペシャルナイト」にナイトレイダー全員集結！ 7/30(火)よりYouTubeにて『ウルトラマンネクサス』配信開始！！https://t.co/6FzhkmEQtI#ウルフェス #ウルトラマンネクサス pic.twitter.com/07cArdwBNL
— 円谷プロダクション (@tsuburayaprod) 2019年7月26日
こんなに湿っぽい感じで冒頭語ったのにも関わらず、実は私、リアルタイムで観た記憶が無くて。いや、うっすらと「変身者が入れ替わる、ちょっと暗めのウルトラマン」という印象は幼心に残っていたので、きっと土曜の朝にたまたま見た日はあったのでしょう。でも、しばらく経ってから見返すと、こんなにヘビーでシリアスな物語だとは思わず、腰を抜かしました。見返した時は中学生くらいだったと思うけど、途中難解すぎて視聴を諦めてしまった...。これじゃ、小学校に入りたてでデカレンジャーに夢中だった自分にゃ無理だ。
その後、高校の最後の方か、大学生だったかの時にTSUTAYAで借りて一気見をすることに。序盤はゆっくりながらも、徐々に闇が見えてくるサスペンス風味な物語に心惹かれ、気付けば怒涛の展開でクライマックスへ。止まる事なく完走できました。こんなに熱くて泣けて面白いなんて、何で今まで見てこなかったんだ、と頭を抱えるなど。
しかし、しかしだ。もしこのお話を週で追っていたとしても、楽しめたのだろうか？
もし放送当時、今のような年齢だったとしても、ついていけただろうか？
今や『ウルトラマンネクサス』は「ウルトラ史上最も鬱だけど、最も熱い作品」と評され、カルト的人気を脱して、多くの人に愛される作品になったように思います。ですが当時を遡るとかなり荒れていた作品だったようで、やっぱり週で追うのは大変だったご様子。敵怪獣は気持ち悪い奴ばかりで、4週かかってやっと倒すくらい爽快感がなかったり、その制約からネクサスは負け続きだったり、キャラクター達がいつもギスギスしていたり。
「暗い」「遅い」「気味が悪い」。色んなマイナス要因から、次々続々と脱落者が出たのではないかというのは、容易に想像できる。
「再会-リユニオン」から帰った夜、何となく当時の印象はどんなものだったのかなあと、必死に2chの過去ログを掘り出したら（無いと思いきや意外と見つかった）、やっぱり掲示板は大荒れだったんですよね。最終回前夜なんかすげえ荒らしも多かった。でも最終回を見終えた2ちゃんねらー達が「最高だった！！！」と手のひら返しする盛り上がりっぷりは爽快も爽快で。もし可能なら、当時の視聴者と同じ気持ちを味わいたい。そんな可能性を与えてくださった円谷さん、本当にありがとう。
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もちろん未視聴者のように、「本当の意味でのリアルタイム視聴」を味わうことは二度と叶いません。真っ新に生まれ変わって、人生一から始めようかって言っても、流石に神が赦しません。仮にできても、地続きの今がへばりついて離れないんで無理です。戻れねえよ。
だがそれでも、少しでも当時の気持ちを追体験したい。そんな思いで、『週刊 絆-ネクサス-』の連載を開始します。毎週火曜18時からの放送が、全37回。もしかしたら、「ULTRA N PROJECT」の一つとして公開された劇場版『ULTRAMAN』も配信されるかもしれませんが、ひとまずは37回分、感想記事を毎週に渡って書いていこうと思います。
しっかり視聴するのは久方ぶりだし、いい感じに忘れている頃なので、当時の視聴者目線で充分に楽しめそうだ。熱き絆の物語を、約半年に渡ってしかと見届けます！
第1号「夜襲-ナイトレイド-」は早速明日更新予定！
ところでサボり気味な『ウルトラマンガイア』については、最終回が近いので流石にそろそろ追いつきましょう。近い内にガイアマラソンするつもりだから記事はその時に......！！！（ごめんなさい）
