零れ落ちる前に。

その時々感じたことを、零れ落ちる前に。

わたしのLIVE BEST!2019

上京して一番良かった事といえば、移動距離が非常に短縮されたこと。軽い気持ちで出歩いて、思いつきでライブハウスへ足を運ぶことができる。これ、最高だな~~~ありがてえな~~~と感謝しながら生きています。芸術や音楽にたくさん触れたきゃやっぱり都会に住むべきだ。

 

ハロプロにハマった事もキッカケのひとつではありますが、今年は例年の倍ライブを観ることができました。まあいうても本当のライブ好きと比べたら全然数は無いですが。月に2、3本観に行ったくらいで・・・。お金にも限度がありますしね。とはいえ、昨年と比較したらグッと回数が増えました。社会人パワーのお陰でもある。あ、人生初ボーナス嬉しかった!早速溶かしました(アホ)

 

さて、年末振り返り企画第2弾は、今年印象的だったライブシーンをベスト10で振り返る「わたしのLIVE BEST!2019」。ワンマン、フェス、リリイベ問わず、印象深かったものを振り返っていきます。ジャンルもロック、ポップス、ジャズ、アイドルと問いません。それぞれ記事1本分使って振り返りたいところですが、体力も精神力も無いので一気にやります。楽してしまった。

 

ただひとつ先にお詫びをしておきますと、フェスはフェス1本じゃなくてアーティストごとにランキングとして入れます。具体的にはロッキン。凄いステージが多かったので下手したら1位~10位全部ロッキンになってしまうんだけど!そこは頑張って絞りましたよ。1位はまあ、このブログ読んでくださってる方ならわかると思うけどね・・・。ちょっとズルしてます。

 

それでは、第10位から。

 

 

f:id:exloyks:20191229003215p:plain

 

 

10位. 私立恵比寿中学ようこそ秋冬ホールツアー2019 ~世界のみなさんおめでとうアイドルって楽しい~ (2019.10.6 市川市文化会館 大ホール)

 

夏のロッキン、個人的ダークホースはエビ中だった。ヒャダさんプロデュースということで元々曲は聴いていたし、椎名林檎トリビュートの「自由へ道連れ」の素晴らしさに衝撃を受けた身だったので、ロックフェスではどんなライブをするんだろう?と気になってはいた。

 

 

しかし、ロッキン2日目の注目株はKing GnuとJuice=Juice、アンジュルムだったので、見れたらいいや~くらいの気持ちで当日を迎えた私。朝一でぶちかましたJuice=Juiceに脳が「もうJuiceが優勝したからあとは流し見しよう」と失礼な命令を身体に出してきたので、長蛇の列を乗り越えて獲得したカキ氷とZIMAを両手に持ってぶらぶらしていたお昼時だった。

その緩い感じで森を歩き回り、飽きてきたので脱出したところ、何やらLAKE STAGEから耳馴染みのSEが・・・。自由へ道連れ」だ!!! 大好きな曲を聞くと、生であろうがなかろうが一気に身体の血が巡る。ふらふらと導かれて、凹形の客席へと向かった。昨年モー娘。が爆発的熱狂を起こしたステージだ。

そしてその後30分間、ハロプロのパフォーマンスに匹敵、いや超えるレベルで高い水準のステージを見せつけられた衝撃といったら。川谷絵音岡崎体育ら作家陣による難解な楽曲を、元気溌剌かつキレ良く踊り切り、エビ中ワールド全開で魅せる。SEでかかったから無いのかなと思われた「自由へ道連れ」もしっかり披露。柏木ひなたの「道連れしちゃうぞ」で文字通り目がハートになった。やられた。これはハマる。そして、

 

 

オタクは仕事が速い。

 

10月ということで、夏の衝撃からやや覚めていた時期ではあったが、モー娘。のペンラを引っ提げ(ごめんねこれしかなくて)、やや遠めの市川まで向かった。エビオタに囲まれアウェイ感はあったが、ライブが始まってしまえば関係ない。エビ中のマクロだがミクロな世界にグッと引き込まれ、「世界のみなさんおめでとうツアー」が開幕した。

衝撃だったのは、セットの作り込まれ方。ハロじゃあんなにポップでしっかりとしたセットはない。世界中の人々へ「おめでとう!」と挨拶しに行くという設定のため、次々と色んな国の景色が眼前に広がる。エビ中が本当に異国ではしゃぎ回っているような錯覚を覚えた時点で、勝敗は決まっていた。グループの「らしさ」とセットの構成がピタッと合致し、開始数分でエビ中の世界にまんまと引き摺り込まれた。

楽曲も初期のぶりぶりしたものから、最近のクールな曲まで、手を変え品を変え提供され、まったく飽きない。特に好きだったのは比較的初期曲のこの辺。

 

 

たぶん当時の若い彼女達を見てたとしたら(完成度が高かったとしても)気恥ずかしくて聴けないタイプの曲達なんだけど、今の経験を重ねた6人が歌うと全然そんなこと意識しなかった。強く魅了され、コールの声量も自然と上がる。ボルテージが常時底上げされる感覚に感動すら覚えた。ロッキンで聴いた「Family Complex」や新曲「PANDORA」の初お披露目もあり、新規から古参まで全オタを包み込もうという心意気や良し。にしても新曲、訳分からん位ハイトーン&ハイテンポでよく歌えるな・・・。BiSHとか歌ってそう。幅が広いなと改めて。

 

激しいライブの一方、MCがゆるい雰囲気なのも卑怯。コンセプト通り、女子中学生のくだらない駄弁りを見ているかのよう。あんまりメンバーの名前しっかりと覚えずに行ったので詳細は忘れたが、アホなコントを見せられて永遠に笑ってた。多幸感。

掴みが夏フェスという入り方をしたが、フェスで出会えてよかったなと思える満足感の高いライブだった。新譜も最強の作家陣を味方につけた鬼強"playlist"だったので、アルバムツアーも是非参加したいです。小林歌穂ちゃんに会いたいよ~。

 

 

 

9位. 快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー ファイナルライブツアー2019 (2019.3.21 静岡県 アクトシティ浜松

ライブのひとつとして紹介していいか微妙なライン(アウト寄り)だけど、歌唱パートあったからいいよね!いいよね!!!

近年の戦隊シリーズでも特にハマったルパパト。正直今年の頭まで放送してたことを疑うほど遠い記憶というか、それほどロスだったんだなと思うのだけど、とにかく念願のFLTに初めて参加した。卒業式の前日だったというのに、全力で車を飛ばして向かった。お金がないとはいえ、日帰り下道で静岡はあまりにも無謀である。遅刻しかけたわ。二度とやりません。

 

ライブの内容は最終回後の物語を描くショーと、素の役者陣のトークショー、日替わりのキャラソンコーナー、プレゼント抽選回などなど、これまで円盤で見てきた通りの構成。ショーについては脚本の内容は無難だったけれど、1年間見てきたカッコいいガワ達がアクロバティックに縦横無尽に駆け回る様は垂涎ものだった。敵味方全てにおいてこの作品のガワはイケメンすぎるよな。スーパールパンブルー、スーパーパトレン3号のサプライズもあり(うろ覚えだけど)、興奮はピークに達した。

また役者陣の成長もたくさん見られ、各所に盛り込まれるアドリブにはニヤニヤ。ちょっと素を出し過ぎかな?と、引っかかる人がいそうな場面はあったが、ルパパトの役者陣に関しては素の関係性も好きなので、自分は掛け合いが繰り広げられる度に幸せな気持ちになっていた。ショー後のトークパートもずっとふざけまくっててさぁ。あさひくんのフレディ・マーキュリーの物真似は腹抱えて笑ったよ。何だか青春を感じたな。

そしてキャラソンコーナー。残念ながら以前参加した「超英雄祭」と同じで圭一郎と初美花の2人だったけれど、その気持ちを吹き飛ばしてくれる位良いステージだった。「圭一郎が歌っている体」を出すのが上手過ぎる結木くんに、元モー娘。の安定した歌唱力を発揮するどぅー。その2人を仲睦まじげに見守る4人。幸せでしたね。あと聖也くんのオタ芸が上手過ぎて酷い(笑)

 

Keepin' Faith

Keepin' Faith

  • パトレン1号/朝加圭一郎 (結木滉星)
  • アニメ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

Dear My Friends

Dear My Friends

  • 早見初美花 (工藤 遥)
  • サウンドトラック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

リュウソウジャーが始まりたてで、まだロスを引きずっている頃だったが、ルパパトらしい大団円を目撃することでだいぶ心が救われた。非常に暖かく、熱気溢れる素敵なステージだった。

 

 

8位. CRCK/LCKS 1stフルアルバム『Temporary』リリースツアーファイナル(2019.12.18 渋谷TSUTAYA O-EAST

昨年の『Double Rift』を聴いて猛烈にハマったCRCK/LCKSのライブにようやく行くことができた。しかも最近発売された新譜のリリースツアーのファイナル。当日は『Temporary vol.2』の発売日でもあったため、仕事の合間にApple Musicで聴きまくって予習してから臨んだ。何も知らないまま聞いても楽しかっただろうけど、聴きこんでから行くのもまた一興かなと思いまして。

「KISS」から始まり、やはり『Temporary』シリーズで攻めるのかと思いきや、2曲目でいきなり「O.K.」、そして「窓」「No Goodbye」といった耳馴染みの曲達が次々続々と鳴らされ、体が揺れる揺れる。1曲目でタイム感がギターだけズレてるな?と違和感から始まったんだけど、乗ってきてからは全く違和感なく、グルーブがグイグイ研ぎ澄まされて沼にズブズブと突っ込んでいった。

 

 

技巧派バンドだから絶対に普通のアレンジはしないだろうなと思っていたけど、特にドラムの石若駿が変態すぎてもはや笑いが漏れるやつ。手数の多さ、全くブレないリズム、溢れだすエモーショナル、と魅せられ続け、次は何が来る?とずっとワクワクしっ放し。世界レベルのプロは素人でもわかるほど別次元だった。

他のメンバーも勿論負けていない。リーダーの小西さんはキーボード、サックス、ヴォコーダー、フルートとあらゆる飛び道具を使いこなし、ずっと見逃せないエンターテイナーっぷりを発揮していたし、毎曲変わってるんじゃないか?という位ギターの本数が多い井上銘さんはバッキングもソロも耳障りがずっと良すぎて昇天しそう。ベースの越智さんはひたすらに安定感があって、皆が変なことをしても全く同様せずにバンドの軸を担っている。

そしてそんな変態達に囲まれる中、自然体すぎるボーカルの小田朋美さんが優雅に穏やかに、時にエモーショナルに歌う。バンドのバランスが完璧である。小田さんの歌い方って発音が訛ってて癖が強いのに歌詞がしっかり聞き取れるところが良いんですよね。矢野顕子みを感じる時があるけど、小田さんにしか表現できない!と思う瞬間は多々ある。

 

ライブ最大の見せ場は「坂道と電線」→「Rise」→「病室でハミング」をアコースティック編成で演奏した場面。突然ステージ横のカーテンが開いてバイオリンやチェロが現れたのには驚いたが、偶然にも上手側で観賞してたので近くてラッキーだった。ストリングスの多重奏に井上さんのギターが合わさり、小田さんが従える。最高だ。

特に「病室でハミング」の終盤で、アコースティックにバンドサウンドがバーン!と重なる瞬間、一気に華やかさが増した場面は鳥肌ものだった。小田さんの「『病室でハミング』はこれまでアレンジを色々変えてきたけど、今日この瞬間ついに『完成』した」という言葉には痺れましたね。

 

技巧派だけど、演奏するのは聞き覚えのあるポップスで、「巧さ」よりも「楽しさ」が勝る絶妙なバランスで音を奏でるCRCK/LCKS。もっと世間に広まることを心から願っています。

 

 

 

7位. モーニング娘。'19コンサートツアー秋 ~KOKORO & KARADA~FINAL(2019.12.5 代々木第一体育館

この週、贅沢なことに3回もライブに行けました。BEYOOOOONDSの初単独と、Juice、モー娘。の代々木2DAYS。人は幸せを享受しすぎるとパンクするということが体で理解できた。最高の週だったけどあまり推奨できない。

とはいえ、ライブの完成度はとんでもない。まんぷくだ。娘。の単独ツアーは実は初だったのですが、圧倒的な愛の力を大きな会場で放つもんだから、世界一の幸せ者になってしまいましたよこっちは。まさに「愛の軍団」。

 

今回のライブは秋ツアーのツアーFINALであり、グループ初の代々木第一体育館でのステージ。そして15期の3人にとって初の1万人クラスの大会場。色々と見所が多い回でした。何と言っても中盤のユニットコーナー。バキバキに決める9~11期と、進化を見せた12期、激しくSEXYに踊る13、14期、そしてフレッシュな15期。それぞれが色濃く個性を発揮していた。15期の「好きな先輩」、かんわいいねぇ・・・。

新人とはいえ、グループの足を全く引っ張ることなく完成度を極めた15期の3人。彼女らがモーニング娘。の人生を選んだことに「幸せ!」と言っている姿が尊いことこの上無い。特に岡村ほまれちゃんのMCは泣ける。以前のライブで「中学の友達が遊んでくれなくなって寂しい」と泣いたことがあったからこそ、この日「モーニング娘。になれて幸せです」という言葉に心を打たれます。

 

また、注目していたマッシュアップメドレーは、HDLTJ→ブレインストーミング女が目立って なぜイケナイTokyoという片隅→直感2というまた異色の組み合わせ。オチに「逃した魚は大きいぞ~!」を持ってくるとか誰も想像できないでしょうに(笑)炎が吹き出すなかDJ石田から始まるHDLTJは、ロッキン2018さえも超えていく良演出だった。どこまでカッコよくなれば気が済むのか。ダンスの流れはまた円盤発売後にじっくり観察したい。

 

新曲も最強。1曲目のKOKORO & KARADAは曲もダンスも演出も美しすぎて何か泣けてきたし、終盤の「LOVEペディア」「人間関係No way way」は2曲で歌割やフォーメーションが全然違って、双眼鏡でじっくり見させてもらった。この時ちょうど加賀楓への愛を深めていたところだったので、彼女の新曲における活躍っぷりに熱くなったよ。

 

 

 

9~11期が主軸のため、これまで12期以降は目立ちが少なめだったのですが、今回の秋ツアーや新曲から、12~15期が今後グイグイ伸びてくるぞ!と確信。2019年はチームとしてひとつの到達点を迎えましたけど、2020年は個々がより伸びる年になることを楽しみにしています。

 

 

6位. BEYOOOOONDS「LIVE BEYOOOOOND1St」(2019.12.2 Zepp DiverCity

BEYOOOOONDSにとって初めての単独ツアー、しかも初日公演。チケットを取るのが遅く、サンリオピューロランドSPは残念ながら売り切れていたが、何とか確保できた。歴史的瞬間を目撃しようと集まったオタク達の眼前には「←赤羽橋  台場→」という表札と眼鏡電車。あ、こりゃ「眼鏡の男の子」シリーズで何か一石投じてくれるやつだ・・・!と、普段ライブを見る時とはまた種類の違う期待で胸がいっぱいに。

 

いざ始まってみたら、驚きの連続。デビュー曲「眼鏡の男の子」と、スピンオフ的立ち位置の「恋のおスウィング」「文化祭実行委員長の恋」「元年バンジージャンプ」を演劇風にコミカルに繋げ、その接着剤に小林萌花のピアノをふんだんに使うという大胆な構成。初ライブまでの文脈を知っているから歌われるごとに泣きそうになっていたんだけど、それを上回る幸福感と笑いで気持ちがプラスに持っていかれた。あらゆる場面にボケと仕掛けが張り巡らされているライブが「初単独」って、普通できない芸当ですよ。流石ハロプロ

 

 

 

ライブ全体の構成は大きく分けると全3部で、①「眼鏡の男の子」シリーズ、②雨ノ森 川海、CHIKA#TETSU、オーデ組のコーナー、③「アツイ!」から始まるBEYOOOOONDSライブ。③でようやく普通のライブになるってのが凄い。①だけでなく②も小ネタが随所に盛り込まれており、構成作家野沢トオルさんはじめとしたスタッフとメンバー12人のチャレンジ精神がビシビシ伝わってきた。

 

語りたい場面は山ほどあるけど、敢えてピックアップするならオーデ組である平井美葉、小林萌花、里吉うたののコーナー。これ、1st Albumで「We Need a Name!」を聴いた時からずっと楽しみにしていたんですよ。そしたら思い描いていたものより何十倍も素晴らしいステージで。

ピアノにダンスにラップにコント。次から次へと何かが飛び出してくるおもちゃ箱的な演出はBEYOOOOONDSのコンセプト通りだし、将来が決まる大事な時期にアイドルという道を選んでくれた彼女達が、加入1年でこんなにも輝いている!という文脈を踏まえるとエモすぎました。リハの時ステージ袖で雨ノ森 川海がめちゃ泣いてたというエピソードも100点。早くも次のライブのチケットを買いたい。

 

あとね、「ニッポンノD・N・A!」を最後に持ってくるのがニクいね。どんな展開があっても「Hey everybody Hey YO!」されちゃったら高得点を叩きださざるを得ないんです。会場を後にするオタク達が漏らした「はぁ~めっちゃ楽しかった・・・」という声はこの曲あってこそ。色んな驚きの展開があった後にきちっと締められたので読後感はスッキリ。来年はライブハウスツアーどころかホールツアーまで一気に駆け上がってほしいな。それほど爆発力があるグループです。

 

ニッポンノD・N・A!

ニッポンノD・N・A!

  • BEYOOOOONDS
  • J-Pop
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

ちなみにBEYOOOOONDS、明日レコード大賞に出演しますので!!!きっと最優秀新人賞獲得の瞬間が見られますので!!!お時間ある方は是非!!!!!

 

 

5位. 超英雄祭 KAMEN RIDER × SUPER SENTAI LIVE & SHOW 2019 (2019.1.23 日本武道館

こちらも特オタには恒例の激アツイベント。ルパパトキャスト、ジオウキャストはもちろん、アーティスト陣が素晴らしい演奏っぷりだった。今年の一番の目玉は平成ライダー全曲演奏じゃないですかね。いつもならスーパー戦隊が担う方式を、20作品記念ということでライダー側が担う。しかも仕切り役はオーマジオウ様。2000から2018へと数字が加算されていく演出はエモかった。

 

exloyks.hatenablog.com

 

詳細なレポは当時残したやつをどうぞ。(ここまで長文書きすぎたから箸休め)

 

 

4位. Base Ball Bear「日比谷ノンフィクションⅧ」 (2019.9.15 日比谷野外大音楽堂

ベボベ毎年恒例の「日比谷ノンフィクション」シリーズ第8弾。秋といえばこれ!な風物詩です。こちらについても以前詳細なレポを残しているので、そちらを読んでいただけたらなと。

 

exloyks.hatenablog.com

 

先日ニコ生で3夜連続配信企画をやっていたが、その中でこのライブも初配信されていました。これは円盤化の布石か、逆に予定がないから蔵出ししたのか。まあ、以前ニコ生で副音声付き配信をした「日比谷ノンフィクションⅣ」も音源化はあれども映像化しなかったので、そういうことなのかな・・・。過度な期待はせずに、タイムシフト視聴が生きている限り味わい尽くそう。

 

 

3位. Juice=Juice @ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019 (2019.8.4 国営ひたち海浜公園

ここで夏の思い出・ロッキンからピックアップ。代々木の単独公演も素晴らしかったが、ロッキンBUZZ STAGEでの強烈なライブセットは、Juiceにとって今年最も熱かったトピックだと思っている。

8/4、4時起きで準備して始発に乗り、8時に到着したひたちなかの地。この日は快晴で真夏日。とにかく熱かった。公式グッズのタオルを揃え、まずはGRASS STAGEで欅坂を軽く見た後、早めにBUZZ STAGEへ。すると開演30分前の段階で物凄い人だかりが。ステージが小さいのも一因とは思うが、それにしては溢れてる。下手側の前の方に何とか食い込み、インスタを眺めながら今か今かと待ち続けました。宮本佳林様がストーリーで「ぶちかます。」と宣言されてて俄然楽しみに。

 

そして本番。「Fiesta! Fiesta!」『「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?』の連投でいきなり優勝。段原瑠々が高らかに歌う「情熱を解きはなとう」で起こった大歓声は、普段の倍、いやそれ以上。以後も各メンバーが歌うたびに大歓声が起こり、「これはもしや非オタの皆さんも煽ってくれてるのでは?」と内心盛り上がってましたね。会場のボルテージが初手でピークに達したところで放たれた第二の矢、宮本佳林イントロ。こりゃたまらん、流れが上手過ぎる! 初出場ながら、この段階で大きな爪痕を残せたんじゃないかな。ぶちかまされた。

 

「CHOICE & CHANCE」「私が言う前に抱きしめなきゃね」「生まれたてのBaby Love」とさらに畳みかける。この時鍵となったのは高木紗友希の声量と宮本佳林の眼。メンバーの中でも特にこの2人の野心は強く、全くもって目が離せない。紗友希に関しては「Magic of Love」のフェイクとか歓声起こってた気がするし、ふらっと立ち寄った方に「何あの子歌上手!」と鮮烈な印象を残せたと思う。Twitterでも「黒人歌手みたい!」って言われてた。

意外だったのは「GIRLS BE AMBITIOUS」。自己紹介ソングのためご新規さん向けじゃないと思ったが、何とロッキン煽りverに詞をアレンジ。これはまた上手いことやったなあ。2018年のモー娘。もですが、「新規に覚えてもらうためにどうすればよいのか?」という課題に対し、的確なアンサーを出してくれました。代々木も上手く詞を変更してましたし良い傾向。

 

Girls Be Ambitious

Girls Be Ambitious

  • Juice=Juice
  • J-Pop
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

最後は時間ぎりぎりまで使い「Goal~明日はあっちだよ~」で〆。1秒も余すことなくJuice=Juiceの凄さを世に知らしめようとする彼女らには感嘆。ロッキンの朝1番に大変良いステージを見させてもらいました。

 

 

2位. MICHEL CAMILO with BIG BAND  (2019.9.5 Blue Note Tokyo

比喩ではなく、「神との対峙」だった。2019年でトップクラスに「今日このまま死んでもいい」案件。12000円で1時間のライブ?高く感じるかもしれないが、カミロを拝めると思えば実質タダどころかプラスである。大収穫。生きててよかった。

 

ミシェル・カミロとは、ドミニカ共和国サントドミンゴ出身のラテンジャズピアニスト。とてつもない技巧派で、40年間弱次々と楽曲を発表する今なお現役の65歳だ*1。私が彼の音楽と出会ったのは大学時代在籍していたビッグバンドでやった「Not Yet」というロック調の楽曲で、その楽曲が収録されている『One More Once』というアルバムを皮切りにどんどん彼の魅力に憑りつかれていった。学バンでもラテンバンド系の大学は有名曲を演奏してたな~。よくあんな難しいのできるよな。

 

 

大学1年で出会って以来心酔してきた神との、4年越しのご対面。21時スタートの2nd Setを聴きにいったのだが、あとあと1stのセットリストを見返して、2ndに行ってよかった・・・と心底思った。というのも、「Caribe」っていう10分超の大好きな楽曲がありまして、それを間近に浴びてしまったから。演奏後、同行してくれた友達と顔を見合わせた時、お互いに呆然とした顔で目が潤んでた(笑)

 

テクニカルなリズムを土台にホーンが美しいハーモニーを奏でる「Mano a Mano」、一転テンポを落とししっとりと聴かせる「Liquid Crystal」、パーカッションが小気味よく春の陽気が漂うかのような「Hello & Goodbye」と、次々と畳みかける。最強のバンドメンバー達がソロを取る中、結局はカミロの神業が全部持っていく様が気持ちいい。カッチリハマったモントゥーノがソロに入ると変幻自在。圧倒的に客先を「楽しませる」プレイングスタイルは、彼の生き様そのものをピアノに全部乗せているかのようだった。見た目だけ見ると超楽しそうに弾いてる陽気なおっちゃんなんだよな~。

 

ゆったりとしてんのに爆速指回しでカミロソロが始まる「Piece of cake」もらしさ全開で大好きなんだけど、この時ばかりは次曲の「Caribe」の記憶しか残ってない。衝撃があまりに強すぎる。イントロのピアノソロだけで5分超あってもう訳が分からないのに、グッと惹きつけられる。次は何が来る?どうなる?こうきたか! 完全に彼の掌の上だ。

展開が多すぎて冷静に聴いたら「いつ終わるんだろう?」って思う曲だけど、この時は一瞬に感じた。15分位演奏してるはずなのに。終わった瞬間のにブワァッと溢れた熱い感覚は忘れられない・・・。本気で「生きてて良かった」と口にした。

 

 

鳴りやまないアンコールを受けて最後は「Repercussions」。ホーンのユニゾンが超気持ち良い、いかにもビッグバンド!な曲。キメが一々カッコ良い。たったの1時間とは思えないほど濃厚なライブを楽しませてもらった。

 

もし興味を持たれた方がいれば、入口として今ツアーの目玉でもある新譜『Essence』の視聴をオススメします。色んなパターンの曲があって純粋に楽しいので。

 

 

 

1位. モーニング娘。'19 @ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019 (2019.8.10 国営ひたち海浜公園

1位はロッキンのモーニング娘。'19。まあそうなりますよね。間違いなく今年一番のトピック。

 

exloyks.hatenablog.com

 

前日にこんな記事を書いて、ライブ翌日に「伝説になった日」的な題で事後報告をしようと思っていたけれど、色々あってできず仕舞いになり、年末まで引っ張ってしまった。ただ今読み返すと結構恥ずかしくて、「黄金期からの脱却を図ってほしい」とか「モー娘。の良さは高い水準のスキルだ」とか、彼女らを理解しきれてない言葉が多く見受けられた。いざ臨んだロッキンGRASS STAGEの景気を見ながら、自分を殴りたくなった。

 

まず、「黄金期からの脱却」というフレーズは、日の目をあまり浴びれていない現役の悔しさを表現したつもりだった。しかし、今年のステージングはかなり「黄金期」を意識したものだった。「シャボン玉」「ザ☆ピ〜ス!」「恋愛レボリューション21」「LOVEマシーン」と、去年以上に黄金期の大ヒット曲を取り入れた。また、「みかん」や「気まぐれプリンセス」といったプラチナ期の曲も意外なことに冒頭2連でぶち込んだ。新旧混ぜ合わせ、20年以上の継承してきたモー娘。の歴史を一気に放出するかのようなステージだった。

 

そう、彼女らが目指すのは「脱却」じゃない。「継承」「吸収」「成長」「進化」・・・そういった前向きな生き方なのだ。そしてただ単に過去を継承し曲に頼るのではなく、過去を未来に進むための「武器」として扱う。これこそがモーニング娘。の強さなのだ。

メンバーの誰かが「『LOVEマシーン』の時により人が増える瞬間があって、私たちをあまり知らないお客さん達がどんどん集まってくるのを見て、曲の力って偉大だなと感じた」というコメントを残していたのがその通りで、かなりグッときた。

メディアの皆さんはこの「継承」や「進化」を取り上げて「今のモーニング娘。」を取り上げてくれたらなと。テレ東の「JAPAN COUNTDOWN」は愛のある特集をありがとうございました。

 

そして2点目、モーニング娘。の良さとは? 圧倒的スキルだけではアイドルは成り立たない。モー娘。は圧倒的に「物語性」が強いからこそこんなにも惹かれるのだ。道重さん卒コンからの系譜もそうだし、小田さくら復活劇もエモかったし、当日のステージも継承してきた物語を全て解放するかのような内容だった。

特に感じたのは、1曲目の「みかん」と最後の「ここにいるぜぇ!」。「みかん」はプラチナ期の楽曲で、歴代最低の売上だったシングルだ。その曲が大事なステージの一発目に歌われ日の目を浴びる。歌っている内容もこうだ。

 

「まぶしい朝に WOW WOW CHANCE OH YEAH YOU'LL GET A CHANCE」

「何度も夢を見てきた あきらめたりは出来ない」

「何度か愛に躓き それでも立ち上がるだろう」

 

挫折しそうになることはたくさんあるがそれでも積極的に生きよう!という前向きな応援歌は、苦汁をなめてきたグループだからこそ説得力がある。諦めずに続けてきたから「夢」の舞台のひとつへと「まぶしい朝」に立つことができた。流れた瞬間選曲の意味を悟って物凄く泣けた。フードをかぶってクールに登場した11人が顔を上げ、「みかん」のイントロが流れたこの瞬間は一生忘れたくない。

 

そして最後の「ここにいるぜぇ!」ですよ。リーダー譜久村聖が「ここに連れてきてくれた皆に感謝」と泣けるMCをした後に、「わたしたちは、今、『ここにいるぜぇ!』」と、今この瞬間をも物語の一部に取り込んだ。この美しさといったら。GRASS STAGEまで歩んできた道のりを思うと、幕引きとしてあまりに完璧すぎる。

またこの曲自体も「ゴマキ卒業後一発目のシングルということで、エースを失っても私たちはやれるぞ!再始動だ!」という文脈があるので、それを重ね合わせて更にグッとくる。

あと当日のステージで「答えはいくつもあるんだと 教えてくれた先輩」のパートを確か加賀楓が持ったんだけど、その時に復帰したての小田さくらを指さしながら歌ってたの熱かったな・・・。あの舞台で起こっていた全ての事象を確認したいのではよ円盤ください。その時改めてフル尺でみっちり感想を書こうと思います。とにもかくにも、熱すぎる夏の1日でした。

 

 

 *****

 

以上、「わたしのLIVE BEST!2019」でした。今回も長い!

 

昨年までロックバンド系のライブにたくさん参加していたのに、今年は打って変わってハロプロわっしょいてんこもりな年でした。触れてないけど、つばきファクトリーの春ツアー、こぶしファクトリーの秋ツアーも行ったし、夏のハロコンも参戦。また、年末はカウコン第2部で中野にて年越す予定です。詰め過ぎわろた。ありがたいことです。

あとアンジュやJuiceのリリイベに足を運んだり、卒コンのライビュは必ず参加したりと金遣いが荒い。1月の「微炭酸」リリイベ以降ずっとこの調子ですね。振り返ってみると常連オタとはいかないまでも結構なオタクに仕上がってきたのではないでしょうか。15期お披露目、山木と石田のFCイベントも忘れられない思い出です。

 

他には小さいトークイベントにもぼちぼち参加しました。結騎了さんのブロガートークイベントだったり、「ほんとにあった!呪いのビデオ」の20周年オールナイトイベントに行ってみたりね。後者はビデオホラーの見過ぎで頭おかしくなりそうだった。「みんなの精通」っていうアホ本の発刊記念イベントにまで行くし、フットワークがどんどん軽くなってます。頭おかしい関連だと、ジオウの冬夏映画一挙応援上映もだいぶ頭おかしかった。平成!

 

ジャズについても学バン繋がりで東工大や国立音大、慶応といった強豪校の演奏がいつでもやってるので軽く足を運んだりしたな~。ちなみにこの辺のエピソードについてブログで触れるのは初めてなので、2020年は機会があればジャズ関連の話題も出せたらいいなと思ってます。専門用語分からないしビッグバンドの技術も疎いから書ける気はしないけど!

 

ということで、今年は特に充実した1年でした~。来年は無尽蔵に使わずもっと貯金しっかりしましょうね。

 

 

←PREV 「わたしのハロプロ楽曲大賞'19!」

 

exloyks.hatenablog.com

 

 

NEXT→ 「わたしの #ベストアルバム2019」 

 

exloyks.hatenablog.com

 

 

*1:

詳しくはこちらの記事へ。彼の音楽のルーツがわかりやすかった。

note.com