零れ落ちる前に。

その時々感じたことを、零れ落ちる前に。

快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー 第50話「永遠にアデュー」感想

魁利、透真、初美花、おめでとう。

 

今週はそれに尽きます。3人とも本当におめでとう。そしてお疲れ様。

 

第50話はザミーゴとの決着がつき、「快盗戦隊ルパンレンジャー 最終回」と言っていいほどの思い切った構成で、ここでも当初からの「VS戦隊」を見事に貫いてくれました。キャストの皆さん、スタッフの皆さんの徹底したこだわりに嬉しい気持ちでいっぱいです。残り1話の警察VSドグラニオも楽しみで仕方ありませんが、まずは最終回1話前の激闘を振り返っていきましょう。

 

 

決着は3人で

快盗になると誓った時に「誰が倒れても残された1人が願いを果たす」と心に決めていた魁利、透真、初美花。2年間共に続けてきた快盗業によって、彼らには他の誰とも共有することのできない確固たる絆が生まれていました。「クシャクシャのポイだよ」と約束を無くすことを決めた初美花と、「今更置いていくな」と言葉をかける透真。当初あれだけ自己犠牲も厭わなかった彼らが、仲間との絆を大切にする、という美しい展開には涙無しには見られませんでした。約束を塗り替えるように再度VSチェンジャーを交わすシーン、素晴らしかったよね。警察を前にした透真と初美花が、魁利の元へ行かなければならないんだと強く叫ぶシーンにも、その思いが強く表れています。

 

そしてそれを受けた魁利の「俺のこと好きすぎかよ」。照れくさそうに吐く彼の言葉には圭一郎も含まれていますね。今まで1人で必死に戦ってきた彼が、同じ快盗の2人と、熱血お巡りさんに対して心からの信頼を寄せる。このワンシーンだけでそんな気持ちが伝わってきました。自分を追い込み、闇に呑まれかけた魁利でしたが、この時既に救われていたんだなぁ。先週1人で突っ込んでいった時点でも結構心配でしたけど、本当堕ちたりしなくて良かった。

 

3人と、ノエルも加わり挑むはザミーゴとの最終決戦。気合の入った名乗りと共に、アクロバティックかつロジカルな戦闘は、最終決戦なだけあって熱が入っています。ロジカル、というのも面白いシーンがいくつか。ルパンエックスの氷解除と、トリガーマシンによる扉のロックです。どちらもザミーゴの厄介な戦法を逆手にとった頭の良い戦い方で思わず唸りましたね。この両方とも、以前の布石は特になかったので惜しいと言えば惜しいのですが、個人的にはその惜しさを上回って見事に熱い展開に変えてくれたように思っています。思えば先週の予告で非常に心配だった3人の凍結は、いずれもルパン側の戦法の内だったわけですね。いや参りました。

 

 

 

 

決戦の舞台はドグラニオの金庫の中。意外な展開でしたが、ここで面白いのは警察と快盗を完全に分離したこと。ザミーゴ戦をどう快盗に集中させるのかと思ったら、こうもハッキリ分けるとは思いませんでした。しかもこの分離により、次回の警察に「快盗を取り戻すための戦い」という枷が与えられたこと。ただでさえドグラニオ戦はしんどいというのに、この展開を選ぶのは中々ハードルが高いですけど、ドラマとしては非常に旨味があって楽しみですね。圭一郎が世界を選ぶのか、快盗の救出を選ぶのか、それとも両方選ぶのか......。彼の葛藤には目が離せません。

 

話が少しそれましたが、金庫内での決戦も非常に面白く、個人的にバスコ戦に並ぶ勢いでした。決着にあっさりさは感じましたけど、「一瞬の攻防が勝敗を分けた」という展開は好きですし、ルパン側の戦略が見事にハマった勝利として納得。「永遠にアデュー」という言葉と共に放たれた魁利の全力の必殺技と、格を落とさないザミーゴの散り様にグッときました。ザミーゴの帽子が取れたシーン、TLではハゲじゃんとか言われてましたが、自分は帽子無しザミーゴも渋カッコよくて好きです。最期まで1人のチンピラとして、快盗との因縁を引っ張ってくださったザミーゴ役の入江くん、蔦宗さん、お疲れ様でした!アディオス!

 

そして一番泣いたのは、その後の笑顔の魁利達。ついに因縁の相手を倒し、大切な人達を氷から戻した達成感と安堵から、年相応の笑顔を見せてくれて、もう本当良かったね......と感無量です。一時期は大切な人が本当に戻ってくるのか? と不安でしたけど、結果的にはしっかり解除されてくれました。金庫から脱出したら、元の暮らしに戻って幸せに暮らしてほしい。特に魁利には、兄に対して悔いていた事を目いっぱい晴らしてほしいです。まあまずは、脱出できるかどうかなんですけども......。

 

あと演出上素敵だったのは舞い散る青いバラ。人工物だったためにかつて「不可能」という花言葉を与えられていた花でしたが、その後遺伝子導入によって実現し、「夢 かなう」という花言葉が与えられました。まさに快盗が起こした奇跡を象徴する花です。

 

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正義のヒーローとして

そして巨悪の根源、ドグラニオ・ヤーブンを迎え撃つは国際警察。ザミーゴ戦の裏で、必死に食らいついていきますが、前回街を焼き尽くしたことを思うと本当に勝てるのか? と不安です。しかし、正義のヒーローである彼らならきっと果たしてくれると信じてます。ドグラニオがどう倒されるのかはルパパトの最終評価でかなり重要なポイントとなってくるので、どうか頑張ってほしい。

 

そこでキーになってくるのは、予告でも映った「スーパーパトレン1号」! ついに!という感じです。ルパパトは販促で割を喰らってしまった部分がある、というのは放送後の総括で触れる予定ですが、どうしてもそういう裏事情が見えてしまっていた分、それらの鬱憤を晴らすかのように出してくれたことに感謝の気持ちでいっぱいです。でも第50話を見た感じだと、サイレンストライカーは魁利が持って行ったまま。ということは、この展開は金庫からの脱出後? この辺どのように調理してくれるのでしょうか。

 

 

 

 

ドラマ面にも触れておきましょう。警察の元から脱出しようとした透真、初美花のことを止める咲也、つかさ。特に初美花と咲也の、正体バレ後初めての対話にはグッときましたね。悲しそうな目で必死に声を絞って初美花を止めようとする咲也、銃を彼女に向けるだけでもかなり心にくるものがあるだろうに......。それでも行こうとする2人の確固たる思いに負けたつかさと咲也はVSチェンジャーを託し、「『3人で』生きて帰れよ」「あなたたちも」と言葉を交わす。ここにも「VS戦隊」を貫かんとする決意が現れていました。

 

咲也と初美花の対話の言葉選びも非常に良かったなあ。「2年前に出会いたかった。そしたら初美花ちゃんが快盗になる前に力になってあげれたのに」「今だからあたし、咲也さんのいいとこ知れたんだし」 咲也の「良い人」すぎる言葉を受けて、後悔は無いと返す初美花。こいつら、戦いが終わったらくっついてくれ......。幸せになってくれ......。涙と笑顔でぐしゃぐしゃになった2人の表情に胸が締め付けられます。前にも書いたけど、この2人のドラマがこんなに面白くなるなんて思わなかったなあ。

 

一方の圭一郎は、ノエルの提案を受けてビークルマシンを貸し与えていました。「奪われた」ということにして。前回魁利に対してかけた言葉が本心である証拠です。直接関わることはできなくても、少しでも力になれるのなら、警察に背いても良い。その思いは咲也、つかさと図らずとも同じでした。警察として以上に、友人として真摯に向き合ってくれたことを誇りに思います。その分、来週絶対快盗救い出してくれよ!!!

 

そしてノエル。快盗として戦ってきた彼ですが、最終決戦は警察と共に立ち向かう構図となりました。2つの戦隊間で立ち回ることができた彼だからこその立ち位置ですね。そして彼にはまだコレクションを集めて願いを叶えなければならないという使命がある......。ここが彼の終着点として、警察とはまた別の意味で肝となってきます。このことも考えると、やっぱり金庫は開けないとキツイよなあ。次回、「警察戦隊パトレンジャー 最終回」を貫いてほしい気持ちもありますが、願わくば「VS戦隊」の終着点として「共闘」をしてくれないかな~とも思ってます。いや、金庫の中で笑顔で寝そべる快盗が、警察の行く末を見守るという構図も面白いですけど!! 共闘も見たい!!う~ん難しい!!!

 

ここまでやってきた分スタッフは信頼しかしてませんけど、やっぱり肝の最終回はこれまでの展開の全てを超えるものであってほしいですね。

 

 

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以上、第50話感想でした。今週末、いよいよ最終回! こんなに楽しみに最終回を待てるのは非常に嬉しいことだなあ。ロスは物凄いことになりそうですが、まずはこの幸せを嚙みしめながら30分間しっかり見届けようと思います。

 

圭一郎、咲也、つかさ、ノエル、そして快盗。世界の平和を頼んだぜ!!!

 

 

 

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