零れ落ちる前に。

その時々感じたことを、零れ落ちる前に。

仮面ライダージオウ EP27「すべてのはじまり2009」/EP28「オレたちのゴール2019」感想

今週もギリギリになってしまいました、ジオウ感想です。私事ではありますが、今日で学生生活が終わり、明日から社会人になります。その準備に追われたり、他に色々したいことがあったり...とバタバタしていたら、こうなっちゃいましたね。書こうと思えば書けた時間はたくさんあったけども。

 

今後、もっと時間はなくなっていくと思いますし、頻度はより減るかもしれません。とりあえず、時間を作ることを上手くなりたい。そうすりゃもっと効率良く更新していけますしね。それが上手くなったら、むしろ4月以降の方が更新頻度が上がるかもしれない。そうできるよう、上手な生活を心がけていきたいと思います。

 

で、ジオウ本編ですが、即感想書くべきだった...と後悔しています。めちゃめちゃ素晴らしい回でした。これまでの話の中で圧倒的にベストに入りましたよ。ソウゴとゲイツの歪な関係性が、こういう形で昇華されるとは。下山さんのホンもさることながら、見事に表現してくれたキャスト・スタッフ陣に感謝です。剣崎達のサプライズがあった予告も含め、こんなに感情が揺れ動く回は無いよね...。過去・現在・未来が交錯する第27話と第28話、感想レッツゴー。

 

 

 

 

すべてのはじまり

2009年のバス事故にはツクヨミと門矢士が絡んでいた...という事実が明らかになり、それをキッカケにゲイツが悲しい決意を固めたのが第26話でしたが、その事故の裏に潜む謎が明らかになったのが今回。キーとなる人物は、突如襲来したスウォルツでした。ツクヨミ銃口の先はやはりソウゴではなく、コイツだったと。

 

意外だったのは、スウォルツの行動の目的が「王の選抜」だったということ。ソウゴや飛流を知ってて狙ったわけではなく、子供たち全員を狙ってその中から選ぼうとしたわけですね。何故このバスの子供たちが狙われたのかは定かではありませんが、何やら隠された陰謀がありそう。タイムジャッカーとしての役割では無い所に、スウォルツの真の目的があるようです。そしてその協力者には白ウォズ......。ますます事態は混沌としてきました。

 

また、この時明らかに周りと異なる特殊な力を持ったソウゴを選んだのは当然でしょうが、意外にもアナザージオウの選抜はこの時行われたわけではありませんでした。後から調べをつけて飛流に接触し、ソウゴへの恨みを増幅させて怪人に仕立て上げたわけだ。となるとスウォルツの目的は自ずと「オーマジオウを覚醒させること」だとわかります。コイツ、いよいよ真っ黒だな......。タイムジャッカーの目的は「オーマジオウと別の王を擁立する」なはずなので、やってることが真逆。それどころか大元の原因がコイツじゃんって感じです。

 

ソウゴの運命を狂わせ、密かに王へと導いたスウォルツ。この行動がソウゴの運命と、2068年にどう作用しているのか? 次週以降の展開でキーとなりそうです。

 

 

世界の破壊者

もうひとつ気になったのは門矢士の行動です。第26話本編と第27話の予告を見た時は、スウォルツ側で動いているだとばかり思っていましたが、まさかの「通りすがっただけ」。たまたま運転手の役割を与えられていただけで、スウォルツとツクヨミの対峙に一切手出しすることもなく、ただ黙々と事態に巻き込まれただけでした。なんじゃそりゃ。

 

でもツクヨミとの対話を聞いていると、本当に彼にはスウォルツ達のような目的が無いようです。あるのは、「ジオウを破壊するかどうか見極める」ことのみ。2009年当時の門矢士の行動と何ら変わりなく、基本的には静観し、事態が動いたら関わるというスタンスでした。

 

これでほぼ確信しましたが、今『ジオウ』に登場している門矢士って紛れもなく『仮面ライダーディケイド』における門矢士だと思うんですよね。当時クウガの世界、キバの世界、龍騎の世界...と9つの世界を渡り歩き、昭和ライダーシンケンジャー、ライダー大戦の世界と旅をした彼が、その後に訪れた世界の一つが、今回の「ジオウの世界」というわけです。ソウゴ達の視点から見ているから何を考えているかわからないように見えるだけで、きっと士視点だったら見え方が変わるんじゃないかな。

 

だからきっと、彼はいつも通りに世界を観測し、「だいたいわかった」と渡り歩く中で自らの役割を見極めようとしているんだと思います。そしてソウゴやゲイツとぶつかり、彼らを認め、説教BGMをバックに並び立つ。テーレーテーテッ!と戦って敵を撃破したら、次の世界へと旅立っていくんでしょう。早くその瞬間を目撃したいです。

 

 

しかし空間移動能力を駆使してツクヨミを助けたり、スウォルツの行動を解説したりと、ある意味鳴滝みたいなポジションになってきたよね士くん......。ちょっとカッコつけてる彼を秘伝のツボで黙らせる彼女や、人懐っこく絡んでくるあの青年も「ジオウの世界」にやってきてくれないかなあ。まあ、あの男は来るんですけどね。

 

 

 

しかし扱いが酷い(笑)

 

 

コイツは俺の友達だ

さて、第27話・第28話における一番の見所はゲイツとソウゴの決戦でした。この戦いはオーマの日になると思ったら、それが少し早くなり、歴史とはズレた状態で開幕することに。それ戦いを止めようと動いたのが、ウールと共に白ウォズを欺き、満を持して変身した黒ウォズと、ソウゴに恨みを持ち力を振るう男、加古川飛流です。

 

大量のアナザーライダーを使い、ソウゴを止めようとする飛流。まずこの画が豪華すぎてビビりましたね。アナザーライダー全員集合って映画でやるノリじゃないですか。それを惜しむことなく大放出するスタッフ陣の気合の入れようったら物凄い。次々と一般人を巻き込み、アナザーライダー軍団を結成した飛流の力に、ジオウⅡでも歯が立ちません。しかしそれでもゲイツのために...とボロボロになりながら約束の場所へと向かうソウゴに泣けました。奥野くんの演技力がどんどん高まっている。

 

そしてゲイツもリバイブに変身しながら、ソウゴとの約束を果たすために動きます。黒ウォズの攻撃ももろともしないパワーですが、その分はちゃめちゃリスキーです。ていうか耳やら目から血を流す表現ってアリなんだ!? 血を吐くとかよりもリアルで生々しいんじゃないかっていう表現法に驚きです。しかし押田くんの演技が上手いから本当に苦しそうで。でもそれに必死に耐えながら一歩一歩進んでく姿にまた涙が...。2人のボルテージが約束の地へ向かうにつれて上がっていきます。

 

雪が少し積もる中、向かい合うソウゴとゲイツ。このシーン、本当に素晴らしすぎて何度も見返しましたね。第27話でおじさんから温かい説教を受けたソウゴは、本音をゲイツに打ち明けます。「俺さ、ゲイツツクヨミに会うまで、友達いなかったんだ」。繕うことなく、茶化すことなく。友達が「ソウゴはオーマジオウになる」と確信したなら、倒されたっていい。ソウゴのやさしさが滲み出た、ちょっと悲しくなってしまう台詞です。

 

その言葉を真っ直ぐに受け止めたゲイツは、邪魔に入った飛流に向かって叫びます。「ジオウが魔王になるだと?そんなわけがあるか!こいつは誰より優しく、誰より頼りになる男だ!そして、俺の友達だ」。当初ジオウを倒すために未来からやってきた男が、ソウゴを信頼できる友達と認める。気持ちが180度転換するまでに28話という長い時間がかかりました。でも、その積み重ねがあったからこそ、彼らの対話をずっと見てきたからこそ、ズッシリと心に響くシーンだったと間違いなく言い切れます。

 

何よりゲイツが自分から本音を伝えたのが嬉しすぎて。第15話・第16話で一度認めておきながらも、白ウォズの告げた未来やソウゴの「未来創造能力」などから、徐々に疑いを持つ(というか持たざるを得ない)ようになっていました。でもソウゴ自身から本音を聞くことで、自らその疑念を全て払拭し、本人に気持ちを伝えた。誰よりも真っ直ぐな男である明光院ゲイツだったからこそできたことですね。いやあ本当に良いシーンだ...。

 

そこからのダブル変身と共闘、VSアナザーライダーズは豪華さが半端なくて語り尽くせないほどです。アナザーライダーは対応するライダーの力じゃないと倒せない、というルールがあるからこそのフォームチェンジ祭りは激熱だし、ジオウⅡの当て馬として生まれたゲイツリバイブが、共闘によって更なる力を発揮するのも、「最初から共闘させるための能力だったんじゃねえか!」と喜びの舞いをしたくなるほど。戦いが終わった後の飛流へのフォローも「誰より優しい」ソウゴの人間性を補強する要素だったし、ツクヨミが帰ってきて笑い合う2人とクジゴジ堂のシーンも素敵だったし、頭からつま先まで全部ひっくるめて「名シーン&ベストバウト」だったかと。褒めてばっかりだ、でもそうなっちゃうよこりゃあ。

 

加古川飛流との因縁は一応の決着がつきましたが、割れたアナザージオウウォッチは密かに復活。スウォルツが回収してまた再利用するのかな。貴重な力を使い捨てするとは思えませんし、今後また敵として再登場するのかもしれません。オーマの日もまだ来てないし(そもそも来るのか?)、新展開も楽しみになってきました。

 

 

仮面ライダージオウ VOL.3 [DVD]

 

 

以上、第27話と第28話の感想でした。次回は海東だけでなく、まさかの剣崎・始さん・天音ちゃんまで登場してお祭り騒ぎ。『仮面ライダー剣』という一作品が『ジオウ』にどのような影響を及ぼすのか。剣崎と始は何故再び出会うことができたのか。そして海東は何をしに来たのか。注目ポイントはまだまだある4月からの『ジオウ』も毎週大切に視聴していきたいと思います。