零れ落ちる前に。

その時々感じたことを、零れ落ちる前に。

『僕が僕であること(仮)』のインタビュー企画「あなたとトクサツ。」に参加しました。

お知らせでーす。

 

普段からはてなTwitterスペースでお世話になっているRyoさん(@ryo_nf3000)の人気企画「あなたとトクサツ。」に参加させていただきました!

 

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Ryoさんが運営されている「僕が僕であること(仮)」は、ウルトラマンを通したRyoさんとお子さんとの日常のコミュニケーションが、日記・エッセイのような形で綴られている大変素敵なブログです。Ryoさんのやさしくあたたかいまなざしがそのまま具現化されたような文章の読み味はとても心地よく、いつも「家族のアルバムを他人様が読んでしまっていいのだろうか...」という罪悪感にちょっぴり苛まれながら(笑)、楽しく拝読しています。リアルタイムで視聴する癖がついていないからか、ウルトラシリーズは基本的に門外漢なので、息子さんとシリーズ最新作とのエピソードが更新されるたび、新たな夏の到来を感じます。なんだか年に一度親戚の子どもに会う叔父のような心持ちです...(笑)直近だと『トリガー』最終回で息子さんに抜け駆けされたエピソードが微笑ましかった...。

 

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さて。今回参加させていただいた「あなたとトクサツ。」は読者から「特撮と人生」をインタビューするという企画。どんな形で特撮と出逢ったのか。どのように特撮を「卒業」し、「復帰」したのか。特撮はあなたにとってどういう存在か。一度でも特撮シリーズを熱心に視聴していた人たちなら、皆思い当たる節がたくさんあるのではないかと思います。それぞれの「人生」と「特撮」はきっと密接に結びついているから。企画趣旨を読んだとき、せっかくならこの機会を活用し、ぼんやりと目の前に漂っている記憶の糸を手繰り寄せてみたいと思い立ちました。Ryoさんの優しく的確なエスコートのお陰で、正直今はあまり良好ではない父母との昔の記憶や、ある作品を熱心に視聴していた時の自らの人生などを次々と思い出すことができ、大変感謝しております。こういう場がないとなかなか思い出すことはありませんからね。ただ、最初の投稿文からわかると思いますが、回答に全体的に無駄が多い...(笑)企画趣旨的に自分にスポットが当たっているとはいえ、自分本意な返しをたくさんしてしまったことは反省しています。主軸じゃない部分は自分の本拠地でだらだら語るべきでした。

 

ということで、今回は記事の補足的な感じで「わたしとトクサツ。」を振り返ってみたいと思います。開示しづらい部分は多々あるし、そもそも面白いものでもないのでほんの少しだけ!(アフタートーク的なテンションなので、こっちよりもむしろ本編の方を読んでいただきたいです。こっちは興味がある方だけどうぞ~)

 

 

 

 

 

 

・謎のヒーローショー

 

マジで謎なんですが、1999年頃なのにオーレンジャーがいました。(笑)ロボコンは多分現役ですけど、オーレンジャーは1995年の作品だから生まれていない時代の作品ですね。地方のヒーローショーだから自由にやれていたのだろうか。両親に連れていってもらった最古のヒーローショーの記憶がこれで、あとはウルトラマンスタジアムに父と行っていたような気がします。

 

・床屋の『タイムレンジャー

 

朝7時半から床屋が開いているとは思えないので録画だったのでしょうか。とにかくだいぶトラウマになってました。天才てれびくんで放送されていたゴミの世界に迷い込む話と同じくらい幼少期の自分の心を抉る映像でしたね...。『タイムレンジャー』自体は高校の時見直して印象がガラリと変わりました。小林靖子脚本の傑作。

 

・夢はガオブルー

 

全体的に青の戦士が好みでした。自然とクールなお兄さんが憧れの対象に。怒涛の鮫は全然クールじゃないが。

 

・マンマルバ暴走体

 

マンマルバ暴走体とゴウライジャーの話、すげえ暗くてグロくなかった???ガオもハリケンもその後のアバも一見明るそうに見えて幼心を抉る内容が多かった気がします。決して子どもだましでなく、子どもに本気でぶつかる作品だったなあと。

 

・上級生

 

カスです。小学校の縦割り班活動(太古の文字列だ...)は上級生が運悪くカスだと圧政みたいになる。学校が長らく苦手なのは、こういう横暴な相手と運悪く当たった時に、逃げ道が用意されていないからですね。まあ、自分が上級生になった時は逆に1、2年生相手にどう接すればいいかわからず縮こまっていましたが...。しかし、幼少期のトラウマは未だに記憶の中に眠っているものですね。子どもを舐めない方がいい、というのはこういうところにもある。

 

・『響鬼

 

前半・後半のスタッフ総入れ替えが印象的な作品ですが、当時は全く気付きませんでした。桐矢ウザいな~くらいのテンション。前半戦も後半戦も変わらずテレビの前で父と二人っきりになる朝が続きました。何であんなに付き合ってくれたのか真意は不明。単純に作風にハマってくれただけなのかな。この頃に『特撮ヒーロー作戦!』という有名なサイトを知り、インターネットとの付き合いが始まりました。

 

・母の一言

 

そもそもバラエティ番組さえ毛嫌いする母だったので、家ではNHK民法のニュース番組かくらいしか流れていませんでした。アニメや漫画は俗っぽい、特撮なんてもっての外という母だったので、むしろ長いこと特例で許してもらってたのでしょう。「俗っぽい」と切り捨てる母の姿勢が如実に表れていたのが、「小説は保存するもの、漫画は読んだら捨てるもの」という発言です。同じ単行本でも母にとっては価値が違うらしい。勝手に捨てられないだけましなのかもしれませんが、廃品回収のたびに本棚のあれ捨てんの?と言われ続けてきました。ああ、なんか特撮卒業事件に限らず痛い目に遭っていたな....(笑)

 

・『ディケイド』

 

その翌年の最速「復帰」。中学に入る直前だったので、「卒業」は渋々受け入れたものの、それ以外の側面では反抗的な時期でした。「『ディケイド』を見逃したらおしまいだ」と本能で感じ、食卓から「何アレ気持ち悪い」「うるさいな~」「こんな展開ありえるわけないやろ」とガヤが入っても意固地になって見続けました。今思えば録画してるしわざわざ家族の前で見なくてもいいんですけど、自分なりの抵抗だったのかな。それだけのめり込んだ作品だったので、最終回はブチギレましたね(笑)

 

・平成2期

 

平成2期は第二の青春でした。『ゴースト』以外は一度も脱落せずに見続けられたんじゃないかな。『フォーゼ』くらいの時期に東映特撮YouTubeチャンネルの過去作無料配信も始まったので、『龍騎』や『555』の面白さは中学後半から高校初期にかけて気付きます。もうその頃には立派なオタクでした。大学に入ったら『エグゼイド』『ビルド』のキャストに生で会いたくて東京遠征もしょっちゅうしたし、『ジオウ』までずっと自分の人生と切り離せないくらい大事な存在です。ここでは語っていませんが、『ゴーカイジャー』以降の戦隊シリーズもライダーと同じくらい心の支えでしたね。『ゴーバス』『トッキュウ』『ニンニン』『ルパパト』は特にお気に入り。

 

・特撮とハロプロ

 

exloyks.hatenablog.com

 

以前参加させていただいたコラム誌で書いた内容を読み返した上で、今の自分の言葉で回答してみました。そのためちょっと固い回答になってしまったかもしれません。「ファンタジーを笑わない」は結構気に入っているフレーズです。なお、舞台「SMILE FANTASY」とは無関係。そろそろ見なければ。あと当時触れられなかった「様々な問題を孕む現場である」ことは少し織り込ませていただきました。いずれこのブログでも触れたいですが、東映が未解決のまま放置しているパワハラ問題には今も不信感を抱いています。あとアップフロントから時々感じる不誠実さも、事件性はなくとも、色々思うところはありますし。要はたとえ好きなものであっても批判すべきところは批判しよう、これは現場に対するリスペクトとは矛盾しないよ、ということです。

 

・父

 

Ryoさんの企画ということで、自然と触れることになった父との思い出。正直、父とは不仲で、というか一方的に嫌っていて、健全なコミュニケーションをとることは年々できなくなっています。「口数が少なく、子供付き合いも決して上手とはいえない父」と答えましたが、基本的には陽気で、不必要な発言をして口を噤んだり、都合の悪いことがあったら黙ってしまうようなタイプです。陽気なのは陰気であることを悟られないようにふるまっているためで、子どもと接するときも、子どもから本質を見抜かれるのをどこか恐れている、という感じでした。そういう意味での「口数が少なく」...うーん、少し無理があるな。回答時は本筋がブレないようにして、実際とは乖離する点がいくつかありました。インターネットでの自己開示を全部本当にするわけにもいかないので、仕方ないといえばそうなんですけど、すみませんでした。

 

この後思春期から今にかけてどんどん嫌いになっていく父ですが、彼は彼なりに子どもとコミュニケーションを取ろうとしていたんだなということが、特撮のエピソードを通じて思い出せまして、そういう意味でも受けて良かったなと思える企画でした。このくらいの年になってくると、嫌いな父であっても、幼少期の自分にとっては一番身近な「大人」ですし、良くも悪くも父の性格を継いでいるな...と気付くことがあります。記憶の扉を開ける前までは、この「悪い部分」ばかりを見て自己嫌悪に陥っていたのですが、「良い部分」を見て許してあげてもいいのではないかと少し思いました。僕は現時点で、結婚し、父になり、子を持つという選択をあまりしたいとは思っていませんが、もし仮にそういう選択をした場合、父とのあたたかい思い出を子に継ぐことになるのではないか。そう考えると、全肯定はできませんが、全否定するものでもないんじゃないか、と思うのです。

 

 

後語りもだいぶしつこくなってきたのでこの辺りで。大切で愛おしい特撮の思い出を回顧し、様々な記憶の扉を開くことができるインタビュー企画「あなたとトクサツ。」。あなたも是非参加されてみてはいかがでしょうか?

 

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