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映画『ウルトラマンティガ・ウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア~超時空の大決戦~』第1章「我夢に会いたい!」感想

こんにちは、ログ(@exloyrog)です。

 

さて、今日は配信中のガイア劇場版の感想です。4分割ということで、1週分の内容は薄めですが、せっかくの配信でこういう機会はなかなかないのでやってみようと思います。

 

(それにしてもタイトル長いな...... )

 

 

 

 

 

 

 

 

圧倒的メタフィクション

 

今冬公開の『平ジェネFOREVER』的なメタフィクションものだよとは聞いていましたけど、ビックリするほど現実世界でお話が進行しましたね。冒頭の戦いの途中で画面が引いていってテレビが映るシーンには驚きましたよ。それにしてもブラウン管やVHSに時代を感じる......。テープに録画する時代、自分もギリギリ体感した世代なので懐かしいです。ハリケンジャーとか録画してたなあ。もう残ってないけども。

 

いくらカッコイイ姿を見ることができても、所詮テレビの中の出来事。我夢が熱い担架を斬って敵に向かっていっても、テレビのスイッチを切れば彼の戦いは途切れるのです。わかっていても、それを映像にされると少し切ないものがある。何度も何度も見返して、ガイアの世界に浸ろうとする男の子・勉くんには、熱い心の一方で少し哀愁も感じられます。 

 

そんな彼に迫る赤い球と燃える街、佇む女の子のビジョンが。夢ではなく現実なんだ! と友達に言いまくっていたら、自身の基地に本物の赤い球が現れます。ああ、8話や9話の配信と同時にツイートされた赤い球ってこいつのことだったんですね。願いをなんでも叶えられる的な踏み込み方がいかにも怪しい。

 

 

 

 

 

 

 

でも怪しいと思っちゃうのは私たちが分別のつく大人だからであって、子供だったらそりゃ試してみたくなりますよね。ということで彼が叶えたい願いというのは、「我夢に会いたい!」というもの。ずっと憧れていたガイア/我夢に本当に会えるなら会いたいという純なものでした。そして呼応するかのように光る赤い球と、空から出現するファイター!! いやこんなん本当に起きたら興奮するわ。ただ我夢自身は「現実世界」にやってきたことに気付いていないようです。

 

興奮する勉くんに対して、怪獣を出現させることを願った偉そうな上級生。彼の願いも叶うんだ、と驚きましたが、我夢が冒頭で戦っていた怪獣までもが現実世界に出現します。対抗してガイアに変身する我夢! というところで次回へ。まだまだ冒頭って感じでどんな展開になるかは予想つかないですな。

 

(勉視点では)第四の壁を乗り越えやってきたウルトラマンと怪獣。憧れていたウルトラマン達に出会うことができた勉くんは、彼からどんなことを学ぶのか。「ウルトラマンが好き!」と誇りをもって言うことができるのか。また、今回の異変は何故起きたのか。赤い球の正体とは。そしてティガとダイナはどうやって出現するのか。謎だらけですけど、勉くんがこの一件からどんなことを学ぶのかが一番気になります。ウルトラマンから卒業しなさいと周りが言う中で、彼の心にウルトラマン本人がどんなことを呼びかけ、彼がどう成長するのか。安易に卒業を選ばず、好きなことは好きと言えるようになるのか。『平ジェネFOREVER』のテーマにも通ずるところがありそうですし、18年前どんな答えを円谷プロが出したのかはやはり気になります。

 

 

 

 

特撮モノからの卒業

 

上に挙げたテーマをもう少し掘り下げていくと、やはりメインテーマはこの点かなと。母親からは「まだこんなものを見てるの?スポーツや勉強しなさい」と言われ、友達や上級生からはいじられる。これ、特撮好きの皆さんは一度は絶対経験したことあるやつですよね......。めちゃくちゃわかります。

 

私も親や上級生からこういったことを言われたことを今でも覚えていて。例えば小学校低学年の頃、『ファイズ』が放送されていた時だったと思います。何か縦割りの活動で1年~6年が集まった時に、ある上級生が「この中で『仮面ライダー龍騎』みてた奴おる?」「いねーよな。あんなダサくてお子ちゃまな番組」と笑いました。いや、何で前に放送された『龍騎』の話を唐突にされたのかは覚えてませんけど、何故かそういう話をされたんですよね。

 

今の私だったら「いや『龍騎』ちゃんと見たことある?? 子供じゃ理解できないくらい濃密で大人な作風よ??」とウザいオタクマウントを取ってしまうと思うんですけど......まあそれはさておき。当時の私は『龍騎』どころか『ハリケンジャー』を見ていたので、恥ずかしくて何も言えず、俯いていたのでした。そのような「ヒーローからは早く卒業すべきだよ」みたいな風潮って、小学校になると必ず出てくるものだと思うんですよね。同じく見てる友達がいたら盛り上がれるんですけど、悲しい事にいなかったなぁ。

 

まあ、そんな生き辛さを感じながらも、何だかんだライダーを見続けていた小学校時代。毎週日曜に父と『響鬼』を熱心に見ていたのも思い出深いです。『響鬼』だけはなぜか一緒に観てたと思うと、親世代にあの作風は何か響くものがあったのかな~と思ったり。とにかく、同世代の視聴者はおらずとも家族にはいじられず見続けてるのでした。ありがたい。......と思っていたら、『キバ』辺りで異変が。上級生にもなって観ているのにしびれを切らしたのか、「まだこんなん観てるなんて恥ずかしい」という母の攻撃により、私はライダーを一旦卒業することに。おそらく同時期に観ていた『BLUE DRAGON』などのアニメも否定され、一時期アニメや特撮を観ないがありました。そして関心はドラマの方に。それはそれで良かったこともありましたけど、1年後の『ディケイド』がなかったら本当に色々卒業してたかもしれないと思うと悲しいな。

 

 

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などと思い出語りをしてしまいましたが、こういった周りからの冷たい視線ってのは誰もが通る道。勉くんは私たちの子ども時代の投影といえます。そんな彼が主役の物語だからこそ、どうか今回の我夢との出会いで「好きなことを好きと言える自分」を肯定したまま大人になってほしいです。その姿が見られたらちょっと泣いちゃうかもしれぬ。

 

あ、あと否定していた上級生、怪獣についてめちゃめちゃ詳しくて笑った。お前隠れ特オタじゃねえか!!!!

 

 

 

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以上、第1章の感想でした。軽めにするつもりが、自分語りで長くなってしまったのは反省です......。まだ冒頭ですが、なかなか期待できそうなストーリーかと思います。これならティガやダイナ観てなくてもいけそう。たぶん。

 

 

 

 

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